老後に住みたい都道府県で沖縄県が全世代で第 1 位を獲得

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老後を田舎暮らしする人や海外移住する人が増えている。団塊の世代が定年期を迎え、大量に会社から開放された近年、この傾向は顕著である。
オウチーノ総研が、20 歳以上の男女 1083 人(うち有効回答 753 人)を対象に「老後に住みたい都市・都道府県」を調査した。その結果、「老後に住みたい都道府県」では沖縄県が全世代で第 1 位を獲得した。ちなみに第 2 位は、20 代は北海道、30 代は北海道と東京都が同率、40 代、50 代、60 代以上の各世代では東京都、という結果となった。「老後に住みたい都市」は、那覇市が総合 1 位を獲得した。

調査概要
対 象 :日本在住の 20 歳以上の男女 1083 人(有効回答 753 人)
調査方法:インターネットによるアンケート調査
調査期間 :2012 年 5 月 21 日(月)~2012 年 5 月 27 日(日)の 7 日間 

第1位「沖縄県」の魅力とは?若年層は「雰囲気」、「年配層」は「気候」

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今回、「老後に住みたい都道府県」において、全世代で第 1 位を獲得した「沖縄県」。世代別にその理由をみてみると、「のんびり暮らせそう」「落ち着いて暮らせそう」「リゾート感がある」といった「雰囲気」を重視する回答をした人が、20 代で 55.6%、30 代では 58.3%にも及んだ。
一方、60 代以上においては「雰囲気」を重視した回答は 12.5%に止まり、58.3%がその温暖な「気候」を理由に挙げた。また、「沖縄県」ならではの理由として、「長寿の島」「長生きできそう」といった「健康」にまつわる理由、そして、60 代以上からは「原発がない」「放射能の心配がない」といった「原発」にまつわる理由が挙がった。

「老後に住みたい都市」総合1位は「那覇市」

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「老後に住みたい都市」では、沖縄県の「那覇市」が総合 1 位を獲得した。2 位以降は「東京 23 区」「札幌市」「京都市」「大阪市」「横浜市」が続いた。
「那覇市」を選んだ人にその理由を聞くと、「おだやかな気候」や「ゆったりとした雰囲気」を挙げる人が多く、「ゆとり生活志向」の傾向が強いことがうかがえる。同様に、各都市を選んだ理由を聞いていくと、「東京 23 区」を選んだ人は「便利な生活志向」、「札幌市」は「総合的な住みやすさ志向」、「京都市」は「文化的生活志向」、「大阪市」「横浜市」は「地元志向」という傾向が浮かんだ。

世代別「老後の住み処」えお選ぶ基準

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人々が「老後の住み処」を選ぶ基準はどこにあるのだろうか。「老後に住みたい都道府県」を回答した人の、「選定理由」に注目した。
世代別に並べてみると、「地元だから」「以前住んでいたから」「知り合いが多くいるから」などといった、その土地における「縁」を理由に挙げる人が、全世代で最も多かった。「老後は住み慣れた場所で過ごしたい」「思い入れのある地で人生を終えたい」といった思いを持つ人が多いようだ。なかでも、定年期である 60 代以上においては、「縁」を理由として挙げた人が 37.4%と、ほかの世代を 10%以上も上回っている。
60 代以上のみでトップ 5 にランクインした「文化・レジャー」にも注目したい。若い頃は漠然としている「老後の生活」も、子育てが終わり、定年が近づくにつれて重要度が増してくる。そして定年後は、ゴルフ、釣りなどのレジャーや、観光、芸術、歴史などといった文化的なものに生き甲斐を見いだす人も多い。豊かな「老後の生活」が送れるかどうか、という点も、「老後の住み処」を選ぶ大切な基準なのである。

オウチーノ総研

プロフィール

東恩納 尚縁

将来の夢は孫と一緒に暮らすこと。

孫ができた為、将来は娘夫婦と二世帯住宅の夢を持っています。
「住まい」について考えたコラムを寄稿しています。

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