建設業、女性労働者の育児休業取得率は最低!女性活躍拡大へ努力必要

育休取得率は建設業最低/厚労省・雇用均等基本調査

家結び.COM

【女性活躍拡大へ努力必要】
 建設業における女性労働者の育児休業取得率は全産業中最低--。厚生労働省が19日に発表した2013年度雇用均等基本調査(確報版)でこうした結果が出た。担い手確保に向けて女性の活躍の場の拡大に取り組む建設業界にさらなる努力の必要性を示す格好となった。
 調査は、常用労働者10人以上の企業と、5人以上を雇用している支社などの事業所を対象に、13年10月に実施。
 課長相当職以上(役員を含む)の女性管理職がいる企業の割合は、全産業で51.4%だった。このうち建設業は44.2%で17産業中5番目に低かった。建設業における課長相当職以上の管理職に占める女性の割合も6.2%で、全産業の9.1%に遠く及ばず、17産業中16番目となった。
 建設業で女性管理職が少ない・いない理由としては、「現時点では必要な知識や経験、判断力などがある女性がいない」が最も多く、他産業と同じ傾向になった。ただ、「家庭責任を多く負っているため責任ある仕事につけられない」が12.4%、「女性が希望しない」が21.6%を占め、ともに17産業の中で最も高く、女性側の事情を管理職にできない理由に挙げる企業が他産業より多い。
 女性の能力発揮促進のための企業の自主的で積極的な取組(ポジティブ・アクション)については、30人以上の建設業企業の場合、取り組んでいると回答した企業が15.1%で全産業中最低だったものの、10人以上の企業であれば11.4%で、17産業中15番目だった。取り組まない理由としては、「女性が少ない・いない」が53.9%と全産業中最も多かった。また、「男性からの理解が得られない」も7.6%で全産業(3.7%)を大きく上回った。
 女性の活躍の場拡大に向けて不可欠と言われる育児休業者割合(出産した女性労働者に対する育児休業取得者の割合)のうち建設業は69.6%で、全産業の83.0%を大きく下回った。ただ、男性(配偶者が出産した男性労働者)では、5.2%で全産業中最も高かった。育児のための所定労働時間の短縮などの制度がない事業所の割合も半数を超え、全産業中最低だった。

この記事は建設通信新聞より転載しています

プロフィール

東恩納 尚縁

将来の夢は孫と一緒に暮らすこと。

孫ができた為、将来は娘夫婦と二世帯住宅の夢を持っています。
「住まい」について考えたコラムを寄稿しています。

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