第三者機関のチェックで欠陥を防ぎ住宅を長持ちさせる2つの制度 

施行前に、長期優良住宅住宅性能表示制度に申請して、特定の第三者機関に評価してもらいましょう。計4回の現場検査もしてくれるので、安心して家づくりを進めることができます。また、認定されると様々なメリットが享受できます。

長期優良住宅の認定制度

長期優良住宅とは、構造躯体の劣化対策や、耐震性バリアフリー性省エネ性に優れ、数世代にわたって暮らせる住宅のことで、平成21年から法律が施行されています。

登録住宅性能評価機関および各自治体の建築主事に申請し、条件がクリアされれば、長期優良住宅として認定されます。認定されると住宅ローン控除等の税金に関して優遇措置がとられています。

また、国のお墨付きがついた住宅となりますので、将来、中古物件として売る際にも有利となります。

さらに、長期優良住宅を対象にした超長期固定住宅ローンフラット50も登場し、返済期間が最長50年間に設定できることも可能です。

住宅性能表示制度も同時申請

長期優良住宅の申請と同時に、住宅性能表示制度の申請もおすすめします。住宅性能表示制度とは、平成12年に施行された住宅の品質確保の促進等に関する法律に基づき、設計図や外観からわかりづらい10の分野を等級で評価するものです。

最低等級である等級1は、建築基準法程度の性能として設定されています。一般人にはわかりにくい住宅の性能も、等級や数値で評価されるとわかりやすくなります。

実は、この評価項目と長期優良住宅の認定基準の項目は、非常によく似ています。両方を申請するのは面倒だと思われるかもしれませんが、提出書類が重複するものは兼用するなどの合理化も図られているので、大きな手間にはなりません。

また、計4回の現場検査があり、設計段階と建設工事・竣工段階で数値を比べ、数値が下がっていれば、無償修理損害賠償を請求することができます。

施工者が要求に応えないときは、迅速簡便な処理が可能な指定住宅紛争処理機関に相談できるなどのメリットがあります。

ただし、制度の利用は任意で、費用も15万円前後かかりますが、住宅の資産価値が上がることを考えれば、決して高い買いものではないでしょう。

プロフィール

東恩納 尚縁

将来の夢は孫と一緒に暮らすこと。

孫ができた為、将来は娘夫婦と二世帯住宅の夢を持っています。
「住まい」について考えたコラムを寄稿しています。

東恩納 尚縁 さんの記事

関連する記事

  • プランニング中のパースご紹介

    プランニング中のパースご紹介

    ご提案中のプラン。 女の子のお部屋です。 可愛い感じに。 で。 こちらはある店舗様のプラン。 で。 こちらは、あるお客様のリビングへのご提案。 ・・・...

  • ことば

    ことば

    コーディネートが終わったお客さまから「このたびはありがとうございました」的なメール、コメントなどを頂くことがあります。ありますっていうか、いつも実は頂いているのです。 本当...

  • 詩万さんち♪

    詩万さんち♪

    一般的に。 皆さんは「どこで」インテリアコーディネーターと知り合いますか。 工務店やハウスメーカーなどにインテイリアコーディネーターがいます。 家を建てるようなときに出会うこ...

  • 賃貸マンション初の長期優良住宅に認定!高松建設の賃貸マンション「ブライトロード西宮」

    賃貸マンション初の長期優良住宅に認定!高松建設の賃貸マンション「ブライトロード西宮」

    高松建設のブライトロード西宮が“賃貸マンション初”の長期優良住宅に認定 高松建設は9月、兵庫県西宮市門戸荘にて建築してきた鉄筋コンクリート造6階建の賃貸マンション「ブライトロ...

  • 建売住宅およそ8割は欠陥住宅?検査会社もグル!?

    建売住宅およそ8割は欠陥住宅?検査会社もグル!?

    検査会社もグル!? 建て売り「8割は欠陥住宅」は本当か ■大手メーカーこそ要注意  建売住宅のうちおよそ8割は、筋交いや耐力面材の施工など、構造面に欠陥を抱えている。これは「建て...