2014年完成予定の世界初3Dプリンターの家はメビウスの輪

どうやら数年後には、建設業界に革命が起きてもおかしくないようなニュースを目にしてしまった。恐らくこれが実現すれば、我々のモノづくりという概念を180度ひっくり返してしまうのではないだろうか。

立体物を作成できる3Dプリンター

思い出をフィギュアにして残す 世界初の3D写真館がオープンでも話題となったが、
今、3次元のデータをもとに立体物を作成できる3Dプリンターが大きな注目を集めている。

3Dプリンターとは

3Dプリンターとは、平面的に印刷する通常のプリンターに対して、3Dデータを元に積層造形する装置のことを指す。メーカーによって多少の違いはあるものの、基本的な仕組みとしては、コンピュータ上で作った3Dデータを設計図として、断面形状を積層していくことで立体物を作成していく。

高価なため、これまでは企業など事業所などで導入されていたが、近年、数万円~数十万円のものが発売され始めてきており、個人や家庭でも導入されつつある。

3Dプリンタの主な需要分野としては、製造業を中心に建築・医療・教育・先端研究など幅広い分野で普及している。

3Dプリンター専門のニュースサイトwww.3ders.orgによれば、オランダの建築家・ヤンヤープ・ルイセナールス(Janjaap Ruijssenaars)が、メビウスの輪のような建築物を作り出す計画をしているという。

家結び
実際のメビウスの輪といえば、表と裏が繋がってみえるという不思議な現象をおこすが、ここでは、床や天井のことを指している。

家結び家結び
つまり、床が天井となり、天井が床になる。また、内側から外側へと変換されていくのだ。メビウスの輪は、完成すれば6×9メートルの大きさになるという。

そして、そのメビウスの輪の製造に使われるのが、巨大積層型 3D プリンターD-Shapeと言われるもので、開発者のエンリコディーニと共同で作業を行うことを明らかにしている。

なお、完成には 1 年半ほどの期間が必要で、2014年までの完成を目指している。実際に、このメビウスの輪が実現すれば、世界で初めて 3D プリンターで印刷された家となるだろう。

重力を逆らったフローティング・ベッド

ヤンヤープ・ルイセナールスは、2006年にもフローティング・ベッドという磁力で空中浮揚したベットを発表しており、米タイム誌で2006年の最高の発明にも選出されている。

Floating Bed by architect Janjaap Ruijssenaars (Universe Architecture)

プロフィール

東恩納 尚縁

将来の夢は孫と一緒に暮らすこと。

孫ができた為、将来は娘夫婦と二世帯住宅の夢を持っています。
「住まい」について考えたコラムを寄稿しています。

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