色を整える・・細部のこだわりで風景を変えよう 【日本の住まいの鍛え方 5】
- インテリア=高級家具
- インテリア=ゴージャスな窓廻り
- インテリア=大がかりな工事
- 見る・・・87%
- 聞く・・・7%
- 触れる・・・3%
- 嗅ぐ・・2%
- 味わう・・1%
と思っているようです。
もちろん、そういった大きな要素も大切です。しかし、日本の住まい、という観点からするとちょっと待って、という点でもあります。
インテリア=高級家具?
まずインテリアには高級家具、というイメージですが、はたして高級家具ってナンなのでしょうか。ものすごく極端なんですが、多くの方の家具のイメージは例えばアルフレックスなどのような輸入物でもトップクラスなものか、3段ボックスに代表されるような身近で売られているようなもの、のどちらかなんですね。
かなり乱暴な極端な見方でもありますが、意外に中間のもののイメージをお持ちではありません。
また窓廻りもカーテン類、、シェードなどいまやデザインと組み合わせがいく通りも楽しめますが、多くの方はまだまだドレープとレースの組み合わせが窓周りのイメージです。
そしてそういった後から足していくインテリアではどうもしっくりこないのは、家自体に問題がある、ってことになると大がかりな工事しかだめなのね・・と、半ばあきらめムードになってしまう、そんな想いがグルグルするのがインテリアに対するイメージなのではと思います。
インテリアに大切なもの
しかしそれらをよく分析してみると、結局、価格、金額からのセレクトなんです。もちろん、すべては予算ありき、でもあるので理解もできますが、それ以上に本当にインテリアに大切な、基本的なことがあると思っています。
それは、色・素材・照明です。もっと詳しくいうと、色の構成とカタチ&手触り、光の当たり方です。
インテリアは感覚的なことでもあるので、どうしても、わかりやすい数値での判断になりがちですが、大事なことは費用対効果。
やはり感覚も大事にしたい、特に成熟時代の今こそ、まずは感覚を満たす、そこを押さえることが何より大切なのではと思います。
色の構成とカタチ&手触り、光の当たり方、これらをちょっと変えるだけで、俄然インテリアが生きてきます。
先回、人間の感覚である五感の機能分布についてお伝えしました。
インテリアは五感で感じるもの。そのなかでもまず、ビジュアルの整理が大切。それには色の構成をそろえてみる、がマストです。
日本の住まいの色
もともと日本の住まいの色は、自然の色合いをベースにとてもトーンが合っていたのですが、現代は物が多くなったこともあり、色の氾濫が不協和音になり、なんだか落ち着かない、よく感じないのです。日本人は、諸外国人に比べ、色の違いがよくわかるといわれています。だから、なおさらなんですね。
色を整理し、トーンを揃えてみると手持ちの家具でも、とっても良くなります。特に木の色、茶色の整理をオススメします。
よくよく見渡してみると、家の中には木の色、茶色がたくさんあります。建具、家具、枠材、フロア材、壁材・・・・・
その色味、柄も 日本の木、外国の木では色味が微妙に違います。
もともと私たちにとってはなじみの深い木の色。だからなおさら、違いがわかりすぎて理屈抜きで違和感を持ってしまうのです。そして、細部をちょっとこだわってみる。
たとえば、家具なら取っ手を替えるだけで表情が変わります。カーテンならタッセルだけ替えてみましょうか。それだけで俄然、インテリアがおもしろくなります。
これはマグネットを利用したタッセル。カーテンの表情をいろいろかえる魔法使いのようなタッセルです。
(TOSO様のHPより画像をお借りしました)
これらも手持ちのインテリアを生かす小技の一つ。実はこの順番のこだわりのほうがずっと費用対効果が高いです。簡単、かつリーズナブル、ですので、ぜひトライしてみてくださいね。
松本 佳津
空間のデザインは人を活かすために
関わる方々それぞれの思いや価値観を大切にしながら「インテリアのチカラ」「デザインの愉しさ」を
様々な切り口でご提供しています。
Plan&Consulting (人を活かす、人が活きる建築空間プランの提供)
Power up (住を切り口に企画教育プロデュース)
Promotion (空間にマッチしたプロモーションの総合提案)
3つのPを柱とし、インテリアから発想することを意識しています。
具体的には住宅の新築・リフォーム・インテリア提案、クリニックのインテリアデザイン・総合プロモーション等。
お問い合わせ・ご依頼は・・・WWW.51matsu.com
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