信州の木

2012年6月18日


6月13日(水)、14日(木)は、木材の勉強で、信州を廻ってきました。

長野県は、北海道、岩手県に次ぐ106万haの森林面積を有する木材の産地。
その内、柱・梁といった構造材、羽目板やフローリング材といった板材に用いられる
カラマツ、アカマツ、ヒノキ、スギなどの針葉樹が占める割合は、62%だそうです。

さて、初めに訪れたのは、伊那市にある『上伊那森林組合』。
こちらは、いわゆる森林組合から一歩超えて、製材や板加工なども行っております。

フローリング材の死節を取り除き、埋木している様子や、
ワイド150mmの幅広のアカマツ・フローリングや、
なんと長さ4mのカラマツ・フローリングを見てきました。

さらに色々な素材サンプル。
目を引いたのは、カラマツのツインビーム(梁)。
柱に比べ、梁は大きいので、木材を育てるのに時間が掛かります。当然価格も上がる。
このようにダブルやトリプルに重ね合わせることによって、梁材として使える技術です。

ツインビームや集成材などの接着材となる
レソルシノール(黒)とイソシアネート(白)の色の違いなども教えてもらいました。

昼食は、有名な伊那食品工業の『かんてんぱぱガーデン』にて。
アカマツの木の下で森林浴しながらでした。


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レインシューズ

2012年6月15日


レインシューズなるものを買ってみました。

最近の女子の長靴は、お洒落ですね。
それに比べ、男子は全然です。

見ての通り皮靴風で、ビジネスマン向けですが、私にとっては現場靴。
現場の後、打合せ・・・長靴では・・・ということがよくあります。
レインシューズというと、お洒落感はありますが、私は長靴感覚です。

一体成型の完全防水。
泥んこになっても、水を掛けて洗い流せばOK。
先日の雨の日の植木畑巡りの後、人と会う約束があった時も履いて行きました。

試しにと思ったのですが、なかなか良い感じ。
これからの季節、重宝しそうです。 (続きを読む)

植木 深大寺

2012年6月12日


6月9日(土)は、家づくり学校2年生の授業『植木』で、深大寺に行ってきました。

まずは泉校長より、建築家としての植木の見方などを指南していただきます。
「僕の建築は、植木がないと、みすぼらしい」と言います。
言葉の捉え方は人それぞれですが、植木は建築にとって重要な要素だということです。
植木に関する、より専門的なことは植木屋さんに教えてもらいます。
泉校長より紹介戴いたのは、佐伯造園の佐伯さん。30年来の付き合いだそうです。

今回の引率講師は、村田淳先生。
村田先生は若手建築家ですが、すでに熟練の貫禄がある実力派設計者ですね。
そう思わせるのは、村田先生が特に植木や外構設計に熟達しているからだと思います。

熟練建築家と若手建築家との両サイドの声を聞くことは、とても重要なことだと思います。
若い設計者にとっては、当然、理想と現実とがあって、
それは自身の立ち位置や時代性などにも関係し、
その中で自立し、自分の設計スタイルを確立すること。最終目標ではなく、継起的に。
頭で考えることと、実践することの違いを肌で感じること。
それが、この家づくり学校の良さだと思うのです。

さて、植木畑の中に、足を踏み入れます。当日は、あいにくの雨。
ただ植木を見るには、これくらいの雨模様に方が、木々が活き活きとして良いのです。
植木畑は、植木の入荷と出荷の繰り返しなので、足元は固まっていない。長靴は必需品です。

以下、詳しくは、 コチラ≫ (続きを読む)


昨日は、リビングデザインセンターOZONE 7F リビングデザインギャラリーで始まった
『浴室を解放せよ!!~建築家がつくった至福の五湯展~』のオープニングパーティでした。

とても沢山の方々にお越しいただき、和やかなムードで楽しい時間を過ごさせて戴きました。
来場の多くは、建築家・横河健さん初め、業界関係者。お急がしい中、感謝です。

まずは、川上元美さんより開幕のお言葉を。って、まさか川上さんが来てくれるとは、、、
川上さんは、イタリアのアンジェロ・マンジェロッティ事務所出身のデザイナーですね。

マンジェロッティ事務所出身で建築家仲間・諸角敬さんからも案内戴いているのですが、
6月14日~6月30日にイタリア文化会館にて
『アンジェロ・マンジェロッティの哲学とデザイン:マエストロと日本人スタッフとの協働の記録』
が開催。ご興味ある方は、 コチラ≫

今回の展示会では、5人の建築家による五湯展となっておりますが、
それプラス実物展示として川上さんがデザインされた『O-Bath(檜創建協力)』を配置。
これは一見の価値ありです。
デザインはもちろん、機能性に優れ、その割には安い。
安いなんて言ったら、川上さんに失礼ですね。実用性があります。

最後は、我々5人の挨拶となる訳ですが、あいうえお順になっているような、、、
中村雅子さんが締めてくれるでしょうと思っていたら、先を越されました、、、
5人のメンバーの最後の挨拶となりましたが、流石に私では締まりませんね。
閉幕の挨拶は、建築ジャーナリストの淵上正幸さんに。

本展示会の会期は、6月7日(木)~7月3日(火)。
明後日6月10日(日)16:30~は、栗原、中村、根來の3人によるギャラリートークがあります。
お気軽にお越しを。詳しくは、 コチラ≫ (続きを読む)

模型とチーズケーキ

2012年6月5日


週末、建主さんんと打合せがあり、ガンバッテ模型を作りました。

特に説明もせず、お見せすると、、、自分たちの家?そうですが、何か、、、(笑)
初めから机の上に置いておいたのですが、自分達の家の模型とは思っていなかったようです。
参考のため、類似事例を置いているだけかと。

説明せずともアプローチの意図を汲み取ってくれて、これはいい~って、喜んでもらえました。
アプローチと外観だけで話が膨らんでしまい大満足の様子、、、
あの~まだ中の説明してないんですけど~。
外観模型ではありません。壁を外して、中の様子を。おー外れるんだ~、中まで~。

この後は、進捗状況に応じて報告します。
都心の『ウナギの寝床』のような土地に建てる狭小住宅です。
打合せの前々日に土地契約するとのことで立ち会ってきたのですが、
そばに座っているだけで安心するようです。
不動屋さんから聞いた土地情報を、理解して設計者に伝える手間・労力も省けますし。

建主さんから戴いた差し入れ『チーズケーキ』。疲れている時に甘いものは助かります。
模型とチーズケーキは相性が良いですね(笑)
その2と言うのは、その1があるからです。 コチラ≫ (続きを読む)

贅沢な時間

2012年6月4日


5月は忙しかった!昨日は久々にのんびりとしたぞ!

午前中は事務所に来て雑務整理。
ん?何で事務所に籠っているのだ?嫌だ。
午後は、事務所からチャリで自由が丘に出掛け、木々の下で読書。
ビールを飲みながら。おー贅沢な時間だ。

自由が丘に行く途中、多摩川浅間神社の前を通ると、お祭りが。
お神輿なんかも出て、盛り上がってました。
見ているだけで、こちらのテンションも上がります。

明るいうちに事務所に戻って、建築知識・連載の初校チェック。
200文字ほどの冒頭文を書かないといけないのだが、まとまらず。
〆切は今日まで。これから書きます。 (続きを読む)


1年生「知る」、2年生「見る」、3年生「考える」といったテーマに対し、4年生は総括の年。
少人数のスタジオ制とし、リアルな課題に対して基本構想から実施設計までをまとめ上げる。
川口通正、半田雅俊、本間至、諸角敬の4スタジオ。
この4つのスタジオの中から一つを選び、徹底的にその先生の設計術を盗み取る。

昨日は天気も良く、晴れやかなスタートとなりました。
まずは課題地を見るため鬼子母神に集合。この近くが計画地です。

早速、川口先生が熱弁を奮い始めました。
住宅を設計するに当たっての土地の分析が凄いぞ!
なんでここに苔が生えてるのか?落ち葉が落ちているのか?ブロック塀の汚れ方は?
川口スタジオに付いた二人の学生に、次々と回答を求める姿が。

さて、家づくりの会事務局に移って、課題発表と質疑など。

その後、外に出て各スタジオごとの個別授業。
何故また外に出たかというと、喉が渇いたからではありませんよ。
各先生が自分の設計術を他人に教えたくないのです。
半田先生が私にも「良かったら着いてきませんか?」と声を掛けて下さいました。
是非、是非と。図々しく。とっても優しい先生です。

再度、全員で集まり、飲み会へ。すでに3年間、共に学んできた仲間たち。
それぞれの悩み、不安、苦悩、期待、夢、問題意識、などなど。話は尽きません。

話は変わりますが、課題地近くの路地に皆で迷い込んで行きました。
この奥の方に川口先生の育ったお宅があるとのこと。興味津々。
まだ建っているのですが、人は住んでいないようです。
来年は、ここを課題地にすると面白いと思います。是非、川口通正記念館を。

家づくり学校は、4年制です。
もちろん、学生それぞれに事情などあるでしょうから、休学、復学、リタイアなど自由です。
募集を見逃した方、1年生、2年生は途中入学にも門戸を広げておりますので、ご相談下さい。
詳しくは、コチラ≫http://www.npo-iezukurinokai.jp/study/gakkou/ (続きを読む)


建築知識6月号『実力派設計者のディテール徹底解剖!』

部位別詳細図集(本誌より抜粋)
コストや耐久性、施工性や意匠性など、「納まり」に求められる要素はさまざま。
経験を重ねる過程で身につく技術だけに、悩みもまた奥深いもの。
そこで本連載では、気鋭の実力派設計者が自身のディテールを徹底解説。
豊富な事例をもとに、納まりのポイントを部位・部屋ごとに紐解きます。

解説は、石井秀樹さん、村田淳さん、私の3人。全12回の連載です。
今月は、第2回目として『内部床』。読者の皆さま、宜しくお願いいたします。 (続きを読む)

三渓園 臨春閣

2012年5月9日


ゴールデンウィーク、皆さま、如何過ごされましたか?

5月5日(快晴!)、私は『三渓園』に行って参りました。
なんと4月28日~5月6日に、『臨春閣』と『聴秋閣』が公開されていたのです。
その臨春閣は、東の桂離宮とも讃えられる数寄屋風書院造りの別荘建築。

雁行プランで、脚を進めるごとに、外部と内部が入れ替わり立ち替わり、
美しい障子や襖、欄間、火灯口、台子の間といった見どころ満載のお宝や、
外の素晴らしい景色が目に飛び込んできます。

私が説明するまでもありませんが、
現在の和歌山県岩出市の紀ノ川沿いに造営された紀州徳川家の別荘・巌出御殿の移築。
正面の廊下の向こうは、和歌山にあった当時紀の川に面していた部分だそうです。
現在でも代表的な眺めとして捉え、東屋『亭樹』を臨むことができます。

特に目を惹いたのは、この地袋『黒漆螺鈿楼閣人物図扉』。
螺鈿(らでん)とは、貝殻内側の紅色光沢を活かした装飾技法で、かなり手の込んだものです。

その他にも、「灯篭」や「手水鉢」、鞍馬産サビ石の「飛石」や「沓脱石」も立派で美しかった。

ちなみに私の出身小学校は、和歌山県岩出市の紀ノ川沿いにある岩出小学校です。
住所は、清水字御殿30番地(もちろん今は字表記はしませんが)。
そう、巌出御殿があった場所です。 (続きを読む)


建築知識5月号より、新連載『実力派設計者のディテール徹底解剖!』が始まりました。

部位別詳細図集(本誌より抜粋)
コストや耐久性、施工性や意匠性など、「納まり」に求められる要素はさまざま。
経験を重ねる過程で身につく技術だけに、悩みもまた奥深いもの。
そこで本連載では、気鋭の実力派設計者が自身のディテールを徹底解説。
豊富な事例をもとに、納まりのポイントを部位・部屋ごとに紐解きます。

解説は、石井秀樹さん、村田淳さん、根來の3人。これから12回に渡っての連載です。
第1回目は『内部床』。読者の皆さま、宜しくお願いいたします。 (続きを読む)

根來宏典建築研究所

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