地盤調査

2012年9月13日


昨日は、品川区で設計中の住宅の地盤調査に立ち会ってきました。

地盤調査に合わせて、真北調査もお願いしました。
真北調査はあまり行わないのですが、
今回は確認申請提出の際に、真北測定図の添付が必要だからです。
土地は第2種高度地区。つまり北側斜線の厳しい土地。都心で家を建てるのは大変です。

上の写真は、整理整頓されたライトバン車内。
調査道具がキットのような上手く積み込まれております。
とても感じの良い二人組。暑い中、ご苦労様でした。

こちらの住宅の建主さんとの出会いのキッカケは、『建築家31人×3works』。
展示会のお知らせは、 コチラ≫ (続きを読む)

建築家は何をする人

2012年9月3日


先日、建築家が集まっての勉強会がありました。
テーマは「正しい設計監理委託契約のしかた」、講師は森岡茂夫さん。

私たち建築家は、設計依頼を受けると、当然、設計監理委託契を結びます。
そのとき必要になるのが、契約書。
私たちが事務所を立ち上げ(独立して)、まず準備しないといけないのが、そのフォーマット。

考えられるのは、
①師匠フォーマット、②独自フォーマット、③四会連合協定フォーマット、④JIAフォーマット。

①は、最も多いパターンですね。
②も、よくあるパターンの様ですが、各自での工夫が大変のようです。

③は、日本建築家協会、日本建築学会、日本建築士事務所協会、建設業協会の4団体により
構成された協定のフォーマットで、第3者機関的な安心性、公平性があるようですが、
どちらかと言えば大規模建築を対象としており、住宅等の小規模向けではありません。
そもそも設計監理の話に、建設業(いわゆる建設会社)が絡んでいることに違和感があります。
設計監理と工事管理の区別(お互いの立場を尊重し合う)は、キチンとしないと。

④そこで登場したのが、2004年に日本建築家協会(JIA)より発行された
「住宅等の小規模向けの建築設計・監理業務委託契約書」。
私の独立年と同じで、この契約書を目にした時、真っ先に購入し、使っています。
住宅等の小規模向けで分かり易く、第3者機関的な安心性、公平性があるからです。

なんと、この契約書を作ったのが、今回の講師・森岡さん。
今回の勉強会は、この契約書の説明ではなく、それを取り巻くこと。
設計監理(建築家は何をする人)とは。そして、その責任に尽きます。

契約行為において、小さな字で法律用語が並んでいると、楽しくありませんね。
契約書というと保身のための書類のイメージですが、
自分たちの身を守ると同時に、建主さんの身を守るもの、
かつ社会を正常に導くものと感じました。

それにしても、森岡さんの生き様は、素晴らしい。人間性も素晴らしい。
森岡さんも独立した建築家です。
それさておき、このフォーマットを作り上げ、かつ、このフォーマットの議論を戦わせております。
初めてお会いしたのですが、尊敬しました。
ちなみに後から知ったのですが、森岡さんと私とは同郷です。

私は、これからもこのフォーマットを使います。
加筆・訂正はしませんし、建主さんから求められても加筆・訂正しません。
そして普及させ、多くの建築家たちや施主さんと共により良い社会を目指したいと思います。
このブログを沢山の建築家に読んでもらいたいものです。森岡さんに感謝! (続きを読む)


8月に『最高に心地のいい住宅を手に入れる方法(エクスナレッジ社)』が出版されました。

171の実例アイデアで家づくりが分かる!
家づくりの間取りの話から家を建てるときに必要な知識、お金の話まで
家づくりに必要な情報を一挙公開。とのことです。

54名の建築家が協力(事例提供)。私も、その内の一人です。
住宅の作品紹介ではなく、あくまで「手に入れる方法」を目的としたムック本。
ですので、どの事例が、どの建築家の作品かは、分かりずらいです。
最後に協力建築家リストにて紹介されておりますが。

私のパートは、この4ページに掲載されております。
P46 浴室、洗面所、トイレの空間デザインとして、3階の南側に配置してテラスとつなげる。
P74 色のコーディネイト術。
P85 インテリアに呼応する黄色が映える3階建て。
P87 エクステリアデザインとして、竹の外構が厳粛な風情を醸す。

書店に行かれた際は、是非とも手に取ってみてください。詳しくは、 コチラ≫ (続きを読む)

カラクリ水車の小屋

2012年8月6日


本日より数日に分けて、『カラクリ水車の小屋』を紹介します。

建設地は、世界遺産の島・屋久島。
レストハウスと水車小屋の二つの施設を同時進行で設計・監理させていただきました。
屋久島レストハウスの紹介は、 コチラ≫
写真撮影は、GEN INOUEさんによるものです。

写真中央奥に見える尖がった山が、この辺りのシンボル『モッチョム岳』。
水車の大きさは、なんと直径8m。傍で見ると、かなりの迫力です。
水車は日本で唯一の水車機巧師・野瀬秀拓さんの作品。

モッチョム岳との調和を図った形態で、
水車が栄えるよう、切妻形状の黒くてシンプルな建物としております。

続きは、 コチラ≫のブログをご高覧下さい。 (続きを読む)


7月23日(月)の朝日新聞(全国版朝刊)の生活面で『住まい私記』というコラムに、
『水庭の家』が紹介されました。

住まいに自分なりの工夫をし、こだわりをもった人に毎回1人(1家族)登 場してもらい、
「私の住まい」について語っていただくもの。
住宅や居住形態、家族構成、インテリアが多様化している中で、
「住」が持っている可能性や楽しさを幅広く紹介するコーナー。
シリーズごとにテーマが設定されており、今回のテーマは「こだわりの水回り」。
お風呂場やキッチン、お手洗いなどにこだわりをもって住んでいる
ご本人に語っていただくインタビュー記事。だそうです。

お手元に、朝日新聞をお持ちの方、ご高覧下さい。
お持ちでない方は、朝日新聞デジタルでも掲載記事を読めるようです。 コチラ≫
『水庭の家』の紹介は、 コチラ≫ (続きを読む)

二つの写真

2012年7月19日


カメラマンの上田さんから『雪化粧の赤城山を望む対岳荘』の写真が届きました。

室内と赤城山とが渾然一体となっている空間が分かる素晴らしい写真だと思います。
撮影日は2012年3月15日です。

こちらは2011年9月8日撮影の写真。


どちらが良いと言っているのではありません。実は今後どちらを使うか迷っています。
夏の写真は、緑の絨毯の上に浮かんでいるようで気持ちが良い!
冬の写真は、葉が落ちて麓に流れる川の様子や、もちろん雪化粧の赤城山が美しい!

建築写真として、夏の写真は室内空間が見やすいのですが、
冬の写真は外と内とのコントラスト強すぎて、室内空間が見にくい。
この点はカメラマンの上田さんにも苦労を掛けた次第です。

春は芽吹き、秋は紅葉、つまり四季折々の移ろいが愉しめる住宅だということです。羨ましい!
引き渡しは2011年3月31日。
散らかることなく、スッキリとした状態でお住まいになられています。
『対岳荘』の紹介は、 コチラ≫ (続きを読む)

カタログ集め

2012年7月9日


本日午前は、ある雑誌社の編集者の方と打合せ。

その雑誌社が出している本の付録小冊子の執筆・監修を依頼されております。
既成品寸法完全ガイドなるものを企画中。
建具や廻り縁といった建材から、
レンジフードや浴槽やといった設備機器、
さらにはテレビや洗濯機といった家電までを各社横断的に公開します。
小冊子といっても80ページもあるので、かなりのプレッシャーです。

建築家は既成品を使いたがらないのですが、それを使う理由は様々です。
予算的、機能的、性能的、安心感、ブランド力、分かり易さと言った理由もあるでしょうし、
機器類は特注とはいきませんので、既成品を使わざるを得ない。

まずはカタログ集めから。
そして性能・機能・デザインを比較検討の上、各社のオリジナリティを見つけ出し、
建築のプランニングや納まりに有用な寸法や納まりの違いを整理します。
けっこう大変ですが、これは勉強になった。引き受けて良かったぞ!

打合せ中もカタログが続々到着。
まだ全て届いていないし、もう少し揃えないと(増やさないと)いけません・・・。
事務所においてあるカタログも古くなってきたので、これを機に刷新できたのも良かったぞ! (続きを読む)


建築知識7月号『実力派設計者のディテール徹底解剖!』

部位別詳細図集(本誌より抜粋)
コストや耐久性、施工性や意匠性など、「納まり」に求められる要素はさまざま。
経験を重ねる過程で身につく技術だけに、悩みもまた奥深いもの。
そこで本連載では、気鋭の実力派設計者が自身のディテールを徹底解説。
豊富な事例をもとに、納まりのポイントを部位・部屋ごとに紐解きます。

解説は、石井秀樹さん、村田淳さん、私の3人。全12回の連載です。
今月は、第3回目として『天井』。読者の皆さま、宜しくお願いいたします。 (続きを読む)


6月23日(土)は、私も理事として活動しているNPO法人『家づくりの会』の年に一度の総会。

そこでは2年に一度の役員選挙があり、代表1人と、副代表4人が選出されます。
私が会に入ったのは2008年より、そして2010年からは副代表に。
そしてこの度、『家づくりの会』の代表になりました。

新たな副代表には、高野保光、宮野人至、村田淳、森博が選出されました。

『家づくりの会』は、今年30周年を迎える家づくりが大好きな建築家集団です。
詳しくは、 コチラ≫

歴代代表は、十文字豊、泉 幸甫、田代敦久、倉島和弥、半田雅俊、本間至、川口通正、
落合雄二が務めてまいりました。

私は歴代最若手だそうです。一気に舵が切られました。その意味を考えなければなりません。
難しく考えるのではなく、素直に考えたいと思います。
私が会に入った理由は「住宅設計が上手になりたい!」ただ、それだけです。

私は、会の中で、住宅設計が一番未熟です。だからこそ学ぶこと、考えることが沢山あります。
設計が上手になることは、建主さんに還元されることですし、
建築家への信頼が高まり、社会への安心感へと繋がります。
その過程を秘密にするのではなく、開示すること。
それが『家づくりの会』の存在意義です。魅力です。

会は、実力のある建築家が集まっているのではありません。
集まることによって、実力を付けた者達です。
住宅設計が好きな若い皆さま、共に成長できる仲間の入会をお待ちしております。

総会後は、鳥すきやき『ぼたん』にて食事会。上の写真は、その入り口です。
明治30年頃より営業している老舗。『都選定歴史的建造物』にもなっている建物です。
後ろ姿で分かりますか?左から諸角さん、倉島さん、徳井さんですね。

2次会は、同じく神田の『みますや』。こちらは創業明治38年の老舗。
神田は良いですね。贅沢な時間でした。
1次会、2次会とも落合前代表のセレクト。グルメな代表には、なれそうもありません。 (続きを読む)


理想の家をつくるアイデア353(エクスナレッジムック)に、『中国黄土の家』が掲載。

家一軒一軒の紹介ではなく、タイトル通り353もの豊富なアイデアの事例集。
なんと106人もの建築家が取材協力しております。私もその内の一人です。

これから家を建てる方、リフォームする方、暮らし方の参考が満載です。
書店に行かれた際は、是非とも手に取ってみてください。

『中国黄土の家』については、 コチラ≫ (続きを読む)

根來宏典建築研究所

プロフィール

根來宏典建築研究所

かけがえのない宝物をつくること!

家族の考え方は、その家族の数だけ存在するはずです。 答えはひとつではありません。それが家族の個性です。 その家族にしかない「生き方」や「家族関係」といった独自の価値観を創り上げられれば、 その家は...

根來宏典建築研究所の事例

  • 対岳荘

    対岳荘

  • 水庭の家

    水庭の家

  • 中国黄土の家

    中国黄土の家