地盤調査には詳細な土質判定まで可能なSDS 試験が注目

家を建てる前に、建築する土地がどの程度の強度を持っているのか調べることを地盤調査といいます。地盤調査の種類には、SWS 試験が一般的でしたが、土質毎の特徴を加味して地盤を評価できるSDS 試験が注目されてます。

SWS 試験とSDS 試験

現在、主流となっているスウェーデン式サウンディング試験(SWS 試験)は、北欧のスウェーデンで生まれた試験方法です。
「砂」や「粘土」といった地盤の性質を示す「土質」について、地盤調査測定時の感触や音から『想定』しています。

しかし、新しい地盤調査方法であるスクリュードライバー・サウンディング(SDS 試験)では、従来の測定データに加え回転トルク値等のデータを『分析』することで土質を判別。
関東ローム層や腐植土といった土質毎の特徴(※下記参照)を加味して地盤を評価できる試験法が注目されています。

関東ローム層
富士山や箱根火山から供給された火山灰を主とする地層で、土粒子が細かいわりに透水性が良く、粒子間の結合力が強いので支持力の強い地盤を形成します。

腐植土
水性植物などの有機物が分解して土壌と混じり合ってできた土のことで、一般に含水比が高く圧縮性が非常に高いため支持力が弱く、不同沈下の要因の一つとなっています。

砂質土
0.075mmよりも大きな土粒子の粒が主体となって構成されている土のことをいいます。水の透水性は良く、地盤の支持力は比較的大きいです。

粘性土
0.075mm よりも小さな土粒子の粒が主体となって構成されている土のことをいいます。透水性は小さく、一般に地盤の支持力は小さいです。

地盤と安心の住まい



住宅の基礎や建物の構造がどんなに丈夫であっても地盤が弱ければ不動沈下などにより、住宅が傾いてしまいます。
地震大国日本では、地盤調査は欠かせません。また、建築基準法でも建物をつくる際は地盤調査が求められています。
地盤調査の費用は発生しますが命や財産を守るために必要なことです。

ジャパンホームシールド株式会社

プロフィール

東恩納 尚縁

将来の夢は孫と一緒に暮らすこと。

孫ができた為、将来は娘夫婦と二世帯住宅の夢を持っています。
「住まい」について考えたコラムを寄稿しています。

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