築80年、住吉の長屋を「碧の家 」に〈リノベーション〉‐4‐「あお」は希望の色
2017年8月8日
築80年、住吉の長屋を「碧の家 」に〈リノベーション〉‐4‐「あお」は希望の色
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打合せに向かうと、クライアントの車が現場の前に。
後ろに、碧(あお)の屋根材が立てかけてあります。
赤と補色の関係にあるのは緑ですが、それに負けず劣らず、コントラストがとても美しいのです。
「碧」は深い青や、青緑、光り輝く青など、様々な意味を持ちます。
「紺碧(こんぺき)の海」という表現が一番よくつかわれるものでしょうか。
2階窓の腰から上が全て碧に葺かれた景色がとても楽しみです。
玄関を入ると、内部は随分すっきりしてきました。
1階を担当するのは親子大工。息子さんは、設計事務所も開設しているそう。
最奥、トイレの横にあるのは中庭です。
この僅かな外部が暮らしに潤いを与えるのです。
前時代なら、トイレや浴室は建物から出来るだけ孤立する状態でなければ、衛生を保てなかったという逆側からの理由もあります。
それらが、長屋の中庭文化を引き継がせてきたとも言えるのです。
2階のロフトもさらに工事が進んでいました。
ハシゴで登り、外をのぞくと碧の屋根がほぼ出来上がっていました。
建築家・白井晟一の最後の作品を訪れたのは2012年の2月でした。
1983年、78歳時の最後の作品で、「生前から最も好きだった色、ペルシアンブルーのタイルに挑戦したのでは」とお孫さんは語っていました。
白井晟一ほどの巨匠が、そこまで慎重だったことに驚き、また納得もします。
それにしても青は「希望」の色とはよく言ったものだ。
彼はエッセイでこう語っています。
私もクライアントの希望を現実とする碧だと確信しているのです。
文責:守谷 昌紀
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永住したい打ち放しのマンション「R GREY」‐10‐自分の顔に責任を
2017年8月8日
永住したい打ち放しのマンション「R GREY」‐10‐自分の顔に責任を
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足場の解体が始まりました。
シートを外し、1日がかりで撤去します。
今日、ようやく全ての足場がなくなりました。
「R Grey」の名の通り、全てがグレー。
階段ホールもグレー一色です。
余談ですが、2、3階のガラスは、コストダウンのため父に施工してもらいました。
コンクリート打ち放しは、いわば1点ものです。
均一こそが現代技術とするなら、反対項にあると言えるかもしれません。
建物の正面をフランス語で「ファサード」といいます。これは英語のフェイスと語源をともにするそうです。
人を見掛けだけで判断してはなりませんが、髪も切らず、顔も洗わない人を好きな人はいません。
また、リンカーンが「40歳を過ぎれば自分の顔に責任をもて」といった通り、大人にとっては言い訳無用なのです。
住まい手が帰宅したとき、日々わずかでも「ここでよかった」と思ってもらえるような、秩序ある清潔なファサードを目指しました。
この建物が好きな人が、ここで暮らしてくれたら……
創り手にとって、これほど嬉しいことはありません。
現在、3階は埋まったようです。引き続き、多くの人が見にきてくれればと思うのです。
101号室 LDK北向き
101号室 ダイニング101号室 リビング
101号室 キッチン
101号室 寝室
101号室 洗面
101号室 浴室
101号室 玄関
文責:守谷 昌紀
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馳せ走ってもてなす、ご馳走‐1400‐
2017年8月1日
馳せ走ってもてなす、ご馳走‐1400‐
7月も最終日になりましたが、暑さは増すばかり。
夏に花をつける樹は限られますが、サルスベリと夾竹桃がその代表格でしょうか。
ともに濃桃色。この気温の中で咲き誇るのですから、何ともタフな花弁です。
昨日は、ある計画のプレゼンテーションでした。
その際に、夏野菜のお土産をいただいたのです。
全て採れたての手作り野菜。美しいことこの上ありません。
この暑い中、打合せ前に収穫していただいたと聞き、申し訳ないのと、有り難いのと……
早速、その日のうちにいただきました。
塩が少しあれば十分です。
ゴーヤの淡い苦味は、食欲が増します。暑い地域の知恵はさすが。
美味しい野菜の嬉しさは、若い頃の比ではありません。
作家・水上勉は「飢餓海峡」、「雁の寺」など知られます。
「土を喰う日々-わが精進十二カ月」は食にかんするエッセイで、軽井沢で暮らす水上氏の、四季の食卓を綴った本なのです。
氏は家庭の事情で、小さい頃から禅寺へ修行に出されます。
そこでの体験から、自然にあわせ、野菜と相談しながら料理をするという考えに導かれていきました。
寺の畑に何もないような、寒い冬の来客に、心を砕いて「ご馳走」を用意する場面があります。
「ご馳走とは、旬の素材を探し、馳せ走ってもてなすことだ」
師のことばに、全てが表されているのです。
精進料理の「精進」とは、精進するための料理ではなく、精進して作る料理だとありました。
中心は自分ではなく、常に相手。
その考えかたが心を育み、自分を成長させてくれるのでしょう。
トマト大好きの娘は、モリモリと赤ばかり食べていました。
これこそ幸せのいろどり。四季の味です。
そして、心ある人になって欲しいと願うのです。
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くものすくぐって‐1399‐
2017年7月28日
くものすくぐって‐1399‐
先週土曜日、3つの現場をまわりました。
朝一番は「中庭のある無垢な珪藻土の家」。
タイル工事に手直しがあり、私も立ち会ってきました。
次は「KISHIWADA HOUSE」の1年点検。
1階の玄関を入ったところが涼しいらしく、彼はここがお気に入りとのこと。
9カ月振りの訪問でしたが、全てモノトーンでビシッときまっています。
四季を過ごし、暑さ寒さの問題もないとのことでした。
普段はテレビをみるのに、この席が一番人気だそうです。
パウダールームは、奥さんがリラックスできる空間を目指しました。
この日は残念ながら不在で、感想は聞けずでしたが。
バスルームにレインシャワーがあるのですが、うまく雨になっていないようです。
すぐに手直しの手配をしてもらいました。
最後は「さかたファミリー歯科クリニック」の内覧会。
ユニフォーム姿がとても凛々しく感じます。
廊下と待合を兼ねた空間には、ところせましと花が並びます。
受付の奥にあるのがカウンセリングルーム。
早速何組かの方が相談されていました。
妻と娘を連れていきましたが、院内をゆっくり見て回る機会はなかなかありません。
娘も興味をもってみてくれたようです。
治療体験もさせてもらいました。
私たちが居るあいだは、絶え間なく訪問がありました。
設計者としては嬉しいかぎりです。
クリニックのイメージカラー、紫の濃淡でアレンジして欲しいと、近くのフラワーショップにリクエストしました。
このあと、長男をピックアップし、バタバタと南港へ向かったのです。
無垢にこだわった木造住宅、ミニマルな2世帯住宅、ランドマークを目指したクリニックと、本当に色々な仕事をさせてもらっています。
10年程前、ある経営者に「あなたの強みは?」と質問されました。
少し考えて「必ずクライアントの夢を実現することです」と答えました。
すると「もっと何かに特化しないといけないね。差別化をはからないと」と。
私のことを思いアドバイスしてくれたので、もちろん理解できます。特化することが、ビジネス上よいこともわかります。
しかし、いくら沢山の仕事があったとしても、同じ道をたどることはさけたいし、クライアントも望んでいないと思うのです。
一度も歩いたことのない道を行くから、大変ではあるけれど楽しいのです。
「さんぽ」の歌詞にもあります。
さかみち トンネル くさっぱら
いっぽんばしに でこぼこじゃりみち
くものすくぐって くだりみち
歩きやすい道は、もっと優秀な誰かが先に歩いていきます。
デコボコ道だけが残っているし、そこに物語りの種が落ちているのだと思うのです。
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弾丸フェリー<行ってなかった宮崎編>‐1398‐
2017年7月25日
弾丸フェリー<行ってなかった宮崎編>‐1398‐
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「家族で47都道府県制覇」が、家族旅行のテーマです。
最後に宮城県を残すのみとなり、娘の誕生日以降、全県を訪れたかチェックしていると、宮崎を漏らしていたようなのです。
急遽、船中2泊のいわゆる「弾丸フェリー」で行ってきました。
土曜日の7:55pmに南港を出港。
娘も小学4年になりましたが、2段ベッドを今でも十分喜んでいます。
日曜日の7:45amに別府に到着。
滞在時間が12時間なので、すぐに東九州自動車道を南下。宮崎へ向かいます。
ようやく正真正銘46都道府県をまわりました。
今回の目的地は高千穂峡。別府から車で2時間半ほど。
このあたり、本当に渓谷が深いことに驚きます。
この天翔大橋は、コンクリートのアーチ橋としては 日本一長い橋だそうです。
阿蘇山の4度の噴火によってできた高千穂峡は深さが平均80m。
7kmほどこのような景色が続きます。
30分程待って、子供2人を手漕ぎボートに乗せました。
7月上旬に九州北部を襲った豪雨の影響もあり、残念ながら水は濁り気味。
それでも、日本の滝百選に選ばれた「真名井の滝」はなかなかの景色でした。
この日も暑かったので、清水に冷えたラムネを。
ラムネはやはりビンに限ります。
溢れてしまう、この非効率さがよいのです。
宮崎といえはチキン南蛮だそう。
娘はオムライスに大満足していました。
旅先で感じのよいカフェが見つかり、食事が美味しければいうことなしです。
その後、大分まで戻り子供たちは体験型水族館「うみたまご」へ。
私はカフェで所用を。
夕方6:45pmに別府にわかれを告げ、今朝6:35amに南港に戻ってきました。
「47都道府県制覇」を考えはじめたのが2011年5月の九州行きでした。
普段一緒に食事をする機会もあまりないので、フェリーの旅がいいだろうと思ったのです。
航路をみていると、九州は制覇できそう。
東日本への航路も結構あり、全県制覇も可能だと分かりました。
今年の盆休みに杜の都・仙台へフェリーで行き、完結する予定です。
しかし、現在進めているプロジェクトの大きな山が8月中旬にきそうなのです。
フェリーも宿も勿論予約をとっていますが、余談を許さない状況になってきました。
普段、曜日は関係なく働きますが、盆、正月、ゴールデンウィークで、コツコツとつみあげてきました。
この夏で完結できるかは、8月上旬までの頑張りに掛かってきました。
宮崎県といえば、東国原元知事がこういいました。
「どげんかせんといかん」
何とかできるか。暑い夏になりそうです。
<目指せ、家族で47都道府県制覇>
46/47 【】はまだ
北海道
青森 岩手 【宮城】 秋田 山形 福島
茨城 栃木 群馬 埼玉 千葉 東京 神奈川
新潟県 富山 石川 福井 山梨 長野 岐阜 静岡 愛知
三重 滋賀 京都 大阪 兵庫 奈良 和歌山
鳥取 島根 岡山 広島 山口
徳島 香川 愛媛 高知
福岡 佐賀 長崎 熊本 大分 宮崎 鹿児島
沖縄
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13年振りにエールを送る‐1397‐
2017年7月24日
13年振りにエールを送る‐1397‐
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梅雨明け宣言が話題にならない程、天気の良い日が続きます。
長男はすでに夏休みに入っていますが、娘も明日から夏休み。
今年はヘチマを育てるようです。
今日は打合せのあと「さかたファミリー歯科クリニック」に寄ってきました。
明日から3日間の内覧会が始まります。
受付では2人の女性スタッフが、明日の準備をしていました。
贈花が届き、文字通り華をそえます。
先日、2004年9月にこの日記を始めたと書きました。これは「つるみ歯科クリニック」の開院がこの時期だったからです。
つるみ歯科クリニックの院長のお父様も医師。
こちらの院長のご親族も、医師が沢山おられる医師一家なのです。
廊下に掛かっていた額はお父様が描かれたものです。
水彩でフィレンツェを描いたものですが、どんなストーリーがあるかは院長にお訪ねて下さい。
般若心経には「色即是空(しきそくぜくう)」という言葉があります。
色は物質的存在を指しますが、それらは固定的実態のないもので、全ては空だという考えです。
物質的存在が全てが空だとしたら、人は何故生きるのか。
人と人の関係性、心の中に生きるのだと思います。
心がなければ、人とて物質の1つにすぎません。
坂田さんのこの笑顔を見たときから、この計画は必ず上手く行くと確信していました。
地域の皆さんに愛される、クリニックへと育てていかれるのだと思います。
13年振りにエールを送りたいと思うのです。
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築80年、住吉の長屋を「碧の家 」に〈リノベーション〉‐3‐最後は勘
2017年7月24日
築80年、住吉の長屋を「碧の家 」に〈リノベーション〉‐3‐最後は勘
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梅雨が明け、「碧の家 」も屋根工事が始まりました。
クライアントからの現場レポートで、屋根瓦を降ろす写真が届きました。
これが鬼瓦。
中央は家紋をいれることもあります。
これだけ工事に興味を持ってもらえると、現場の士気も間違いなく上がるはずです。
今日現場へいくと、屋根下地の工事がほぼ終わっていました。
左上にロフトの窓が見えています。
1階のダイニング・キッチンから見返すと、右が玄関で左がキッチン。
キッチンエリアは天井高さを上げるため、構造体からやり替えています。
反対の建物1番奥には中庭があります。
そこにトイレ部分が突き出しているのですが、これも天井高さを上げるため、基礎からやりなおすことにしました。
リノベーションは既存の構造体をできるだけ活かし、足らずのところに新たな構造体を加えていきます。
しかし解体してみて、予想以上に遣り替えが必要な部分もやはりでてきます。
それらをなんとか現場でやり繰りするには、監督、大工など、現場チームの「良いものにしたい」という気持ちが大切です。
そういう意味では、誰に仕事をしてもらうかはとても重要なのです。
正面からみえていた、2階のロフト部分。
かなりの高さですが、クライアントにハシゴで登ってもらいました。
その眺めのよさに、「PLの花火が見えるかも」と歓声まであげてもらいました。
建築を設計するのが建築設計ですが、それはあくまで物を中心にした考え方です。
そこに立った人の目に映る風景を設計することこそが、本来の目的なのです。
まだないものを想像することを生業にして四半世紀。
根拠にしているのは、高さ、方角、寸法など、いわゆる数字ですが、最後はそれら全てを合わせた勘です。
これを書いてしまって大丈夫なのか心配ですが、本当のことなのです。
文責:守谷 昌紀
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家事動線がコンパクトな「白のコートハウス」‐1‐プロローグ
2017年7月24日
家事動線がコンパクトな「白のコートハウス」‐1‐プロローグ
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敷地は閑静な住宅街で、近くにコンビニもない。
この便利で忙しない時代、静かさは何にも代えがたいということがわかる。
息を止めては大げさでも、見ず知らずの人が歩けば、周囲からの視線を気にすることになるだろう。
金額調整も終え、6月から本格的に工事はスタートした。
配筋検査を終えると、建物と敷地の関係がよく分かる。
特徴は、何といっても6畳ほどの中庭だ。
この建物は、外には完全に閉じている。
そして全ての部屋がこの中庭に開いている。
コートハウスも、L型、コの字型とバリエーションがあるが、ロの字のコートハウスは、最も大きな敷地を必要とする。
反対のいい方をすれば、各部屋へのアプローチを要するため、面積効率が悪いともいえるのだ。
夫妻は共働きで大変に忙しい。
その中で、家事動線を限りなくコンパクトに、そして気楽に開ける屋外を求めた結果、このプランに行き着いたのだ。
家事動線については、奥さんと細に入り打合せをした。
とてもコンパクトで、スムーズな動線になったと自負している。
プライバシーが保たれ、家族だけの空がある家。
ミニマルな箱の中に、豊かな空間を生み出したいと思う。
文責:守谷 昌紀
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3代かけて知るお金の使い方‐1393‐
2017年7月6日
3代かけて知るお金の使い方‐1393‐
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梅田新道の北東にある露 天神社(つゆのてんじんしゃ)。
「お初天神」のほうがわかりよいでしょうか。
梅雨の晴れ間に映る緑は、都心部において一服の清涼剤です。
1703年、境内で情死した遊女「お初」の名前をとってお初天神と呼ばれるようになりました。
この実話を題材に、近松門左衛門がえがいた人形浄瑠璃が「曽根崎心中」です。
「曽根崎心中」の大ヒットによって広く知られ、多くの人が訪れるようになりました。詳しくは社のwebサイトに。
南に建つのは梅新第一生命ビル。
かなりの高さですが、神社の参道に敬意をはらい、建物がくり抜かれています。
法的には不要だったと思いますが、共生するとはこういうことだと思うのです。
「埋田」が「梅田」となったと言われるほど、江戸時代までキタエリアは何もなかったといいます。
時々話題にあがる「うめきたガーデン」ですが、入園料が1000円。
ニューヨークのセントラルパークは無料。天王寺にある「てんしば」も無料です。
さらにお初天神が朝の6時から深夜0時まで、開いているのをみると……
ここは大阪の顔となりえる場所。
誰に権限があるのか知りませんが、英断を下せば喝采しか起らないと思います。
大阪市民は、ただケチなだけではありません。どこにお金を掛けるべきかを知っていると思うのです、といっておきましょう。
近くに広がるお初天神通り商店街は、戦後の闇市から発展していった雰囲気を残しています。
自然発生した街のほうに、私は魅力を感じるのです。
御堂筋沿いにある「縄すし」。この店には少し思い出があります。
27歳の頃だったか、作家の友人が個展を開きました。そして、ある方からお祝いを貰いました。
「こういったお金は、ひとりで使わないほうがいいから」みたいなことをいい、「寿司でも行こう」となったのです。
独立して2年目。人におごろうと思える程のお金は勿論ありません。
かといって、おごって貰うのも苦手で、そういう場面は極力避けていました。
当時、彼とはたまに会うくらいだったのですが、ご馳走になることにしました。
彼は私の知る中でも育ちがよく、おごるとかおごってもらうとかにまず執着していません。
「お金の使い方が分かるまでは3代かかる」と言いますが、まさにその3代目。
品とでもいえばよいのか、こういったものもそれに近い気がします。
で、この店に連れられて来たのですが、当時1皿が100円から200円くらいだったと思います。
この値段で、職人が握った寿司を食べられるのだと驚き、ビールで乾杯したのです。
ゲソの握りとサンマの握りが本当に美味しかったことを舌が覚えています。
食やお金には、人柄が顕著に表れます。そういっている時点で、まだまだお金の使い方など分かっていないのでしょう。
お金の使い方が分かっているか。
もし孫ができたら、彼が成人した時に、ゆっくり考えてみたいと思うのです。
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7/21(金)~23(日)「さかたファミリー歯科クリニック」内覧会を開催します‐1392‐
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枚方で進めてきた「さかたファミリー歯科クリニック」。
ようやく完成が見えてきました。
7/21(金)~23(日)には内覧会を開催します。
医院の北側には国道307号線が通ります。
この道路は枚方駅まで続く幹線道路で、かなりの交通量があります。
枚方市は、京阪電車、JR学研都市線と2本の電車が通りますが、やはり車社会。
5台の駐車スペースを確保しました。
まずは、地域の皆さんに知ってもらうことが一番大ですが、ただ目立てばよいというものではありません。
清潔、信頼、そして機能的でなければ、品のないものになってしまうのです。
そして、「庇」というコンセプトに思い至りました。
エントランスを入るとまずは受付。
そして広い廊下は待合も兼ねます。
各チェアに、直接アプローチできます。
サービス動線と、患者さんの動線が交錯せず、かつプライバシーが守られているのです。
これは、院長である坂田さんからの当初からの要望でした。
機能的な空間に、丁寧な医療が生まれるのです。
受付上は吹抜け。
2階も将来は診察室となる予定です。
今日からはオープニングスタッフによるトレーニングも始まりました。
内覧会の詳細をまとめておきます。
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「さかたファミリー歯科クリニック」内覧会
7月21日(金)~23日(日)
11:00~17:00
枚方市津田西町1-24-8
https://goo.gl/maps/cEjeXxwGpyv
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私は22日(土)のお昼から伺う予定です。
ノボリが写っていますが、5軒となりにある「四川ラーメン」はなかなかの繁盛店です。
はす向かいにある「香の川製麺」の讃岐うどんもなかなかです。
近所には山田池公園、ひらかたパークも15分程。
近くの方は、ドライブがてら是非遊びにきて下さい。
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株式会社一級建築士事務所アトリエm
夢は必ず実現する、してみせる。
一級建築士 守谷 昌紀 (モリタニ マサキ) 1970年 大阪市平野区生れ 1989年 私立高槻高校卒業 1994年 近畿大学理工学部建築学科卒業 1996年 設計事務所勤務後 アトリエmを設立 2015年 株式会...