いよいよ『家づくり学校 第5期』が開校しました!

学び舎は、フランク・ロイド・ライトが設計した『自由学園明日館』。
天候にも恵まれ、素晴らしいスタートとなりました。
5月5日(日)は、1年生第一回目の授業として泉幸甫先生と濱田昭夫先生による『素材から考える』。

前半は泉先生より、近代における抽象化、分析化、計画化、機械化、産業化、工業化、合理化、
商業化、商品化の時代において、我々は「住宅の個別性」をどのように生み出すのか、という内容。
企業の論理⇔設計者の自律性を問いただすことは、自分の生き方そのものに通ずるものですね。

後半は濱田先生より、実例をもとにした素材の活かし方。
素材の組み合わせによる調和から街並みまで。
「素材を偲ばす」という濱田先生のお言葉に、建築家としての品格を感じました。

授業の後は、毎度行われる懇親会へ。受講生にとっては、ある意味こちらの方が重要です(笑)
そこでは、授業ではお話できない独立の悩みや苦労、本音トークが繰り広げられるのでした。

今年度の私の担当は、3年生。今年は1年生授業に登壇しませんが、
立ち位置としては、同世代の受講生たちと同時代を生きる価値観を共有することでしょうか。

我々運営メンバーも試行錯誤しながら進めている所もありますが、
今年で5期目を向かえ、内容は益々充実してまいりました。
募集を見逃した方、途中入学にも門戸を広げておりますので、ご相談下さい。詳しくは、 コチラ≫

1年生第2回目の授業は、6月9日(日)本間至先生による『生活から考える』です。お楽しみに! (続きを読む)


大井町で工事中の住宅『電気関係の打合せ』の様子です。

設計段階でも細かな打ち合わせはしているつもりなのですが、
現場に入ってからも、さらに調整を重ねます。
建主さん、現場監督さん、電気屋さん、設計者とが一体になって。

それにしても電気関係は、近年、ドンドン進化しており、凝りだすとキリがありません。
コンセント、TEL、LAN、TV、スピーカー、インターホン、給湯リモコン、火災報知器、防犯機器、
空配管、等々。気が付けば、凄い数のスイッチやコンセントの数になっております(苦笑)

そのプレートを一つにまとめるのか?系統ごとにプレートを分けるのか?
上の写真は、壁の中に埋め込まれる裏ボックスを使って、
「1連用二つと、2連用一つを並べると、こんな感じになりますよ」と説明している様子。

同時にカタログを開いて
「このスイッチ・コンセントのプレート(デザインによる)なら、何連用までありますよ」とか。
一連に3段並ぶので、6連用を使うと、計18口のコンセント、TEL、LAN、等々が、
一つのプレートに纏められる訳です。 (続きを読む)


大井町で工事中の住宅の現場の様子です。

こちらの住宅は、7枚のフロアが1.3mずつズレた住宅。いわゆるスキップフロア形式です。
まだ階段は入っていないのですが、工事用に仮設階段が付いておりました。

写真下側の中2階から2階に上る階段は、間柱120×30㎜の材を転用した階段。
写真上側の2階から中3階に上る階段は、40×30㎜の合板受材を転用した階段。

こんな階段を上り下りしながら、家づくりが進められております。
こういう大工さん達の創意工夫がある現場は、楽しい。 (続きを読む)


『建築家サロン in 自由が丘』 開催のお知らせです。

日  時:平成25年4月20日(土)〜21日(日)各日10:00〜18:00
場  所:ギャラリー・カーサタナ(東京都目黒区自由が丘1-23-15)  map≫
内  容:サロン、住宅の模型と写真展、家づくり無料相談等
入場料:無料

建築家に相談するのは敷居が高いと思っていませんか?
13名の建築家がご来場の方のご相談を直接お受け致します。
具体的なご相談はもちろん、これから住宅を建てたいとお考えの方、
建築家と話をしてみたい、建築家の建てた事例を見てみたいという方、
お茶を飲みながらお話ししませんか?

内容:
○サロン
建築家と自由に家づくりの話や相談のできるスペースを用意しています。

○家づくり無料相談
こんな家に住みたい! この土地をどう活用すればいいの? など
家づくりにご興味の在る方を対象に建築家が具体的な相談にお応えします。

○住宅の模型と写真展
中庭の在る家、三世代住宅、木造三階建て住宅など、
実際に建っている様々な住宅を模型や写真で紹介しています。

※当日は13人の建築家が交替で会場におりますが、
ご希望の建築家に相談等を希望される場合は、事前のご予約をお勧めします!

詳しくは、 コチラ≫のホームページをご覧ください。
今年1月にも行った企画で、好評につき2回目の開催となります。1回目の様子は、 コチラ≫ (続きを読む)


先週、建築家の集まりで、薪ストーブ体験ツアーに行ってきました。

向かった先は、長野県伊那市にある㈱DLD本社。
DUTCHWEST社(アメリカ)やHWAM社(デンマーク)等のメーカーを取り扱う薪ストーブ屋さん。
当日は、運良く、デンマークよりHWAM社のCEO・ステファンさんが来日。
HWAM社が製造している薪ストーブについて、その生の声を聴くことができました。

薪ストーブの需給率、メーカー、環境問題(CO2削減、原油高)、ストーブの製造・技術・素材、
デザイン、性能・機能、災害時のライフライン、価格(イニシャル・ランニング)、設置場所、安全性、、、を勉強してきました。
当然ですが、ショールームには、沢山の薪ストーブが並んでおりました。

HWAM社の特徴は、設計に家具、工業デザイナー、建築家がデザインを手掛けていること。
それをHWAM社の技術が支えているのです。
特にワム・オートマチックという独自の温度調節機能は素晴らしい。
最適な燃焼状態をコントロールしてくれる機能で、
面倒な空気調整の必要がないのも良いのですが、ヒートロスが少ないので排気温度が一定します。
また窓の位置が高いので、炎が美しく見えるのも特徴です。

昼食は、お外でバーべキュー。
薪ストーブで作ったお料理が並びます。
特にstaubの鍋で作ったスープが美味しかった!

上の写真は、私のお気に入りの薪ストーブ!HWAM社のClassic4。四角くくて、シンプルなデザイン。
上部にオーブンが載っており、こちらで作った手作りピザも美味しかった!
近いうちに、私の設計するお宅に設置されていることと思います(笑)

天候に恵まれ、アルコール(少し、少しですよ)も入って、最高の気分。
バーベキューの後は、酔い冷ましに薪割り体験。
そんなに酔ってませんよっ!さてさて、腕前の方は如何ほどに・・・。
とっても楽しく、一汗かかせてもらいました。

眼前に広がる薪たち。背後の山々は、カラマツとアカマツといった針葉樹の森。
こちらに並べて乾燥させているのは、近隣で採れたカラマツとアカマツの薪です。

薪ストーブ用の薪といえば、広葉樹と言われております。
何故なら、広葉樹の方が火持ちが良いからです。
広葉樹というより、堅木と言った方が妥当かと思います。
密度が高く、堅いから火持ちが良い訳ですから。
堅い分、薪割りは大変ですよ(笑)

では、針葉樹は火持ちが悪くて使えないかと言うと、そうでもないのです。
最近、どのメーカーでも採用しているクリーンバーン(二次燃焼)方式の薪ストーブなら、
火持ちが良くなり、逆に相性が良いくらいです。

あと針葉樹は、ヤニなどの油分が出やすい。
つまり、本体や煙突、ガラス面が汚れやすくなる訳ですね。
これもクリーンバーン方式ならメンテナンスが軽減されますし、
エアーウォッシュというガラス面を綺麗に保つ機能が付いた薪ストーブもあります。

ということで、現在の薪ストーブは、針葉樹のデメリットをカバーする機能が付加されております。
訪れた長野もそうですが、日本の山の多くは針葉樹ですよね。
戦後に植樹した針葉樹が伐採時で、沢山余っております。

針葉樹の方が安価ですし、日本の森林・林業を守ることにもなります。
こういった正しい知識を持っていると、薪ストーブライフがより充実したものになると思います。 (続きを読む)

大井町の住宅 上棟

2013年4月8日


大井町の住宅が上棟しました!

前日までは、土台引きと足場のみ。当日、一気に軸組を組み上げます。
今回の軸組は難しく、本当に一日で組み上がるのかな???と心配、、、
敷地が狭く、全面道路も狭いので、道を閉鎖しての工事、搬入、クレーン作業、、、
しかも当日は、あいにくの雨模様となってしまいました、、、
しかし!大工さん7名の尽力により、夕方には組み上がりました!
施工会社の技術力の高さが伺えます。

建主さんご夫婦の計らいの元、
上棟後は大工さん7名と、カシラ2名と、現場監督1名を交えて上棟式。
さらには、石川県と群馬県から建主さん両ご両親も駆けつけてくれました。

上棟式とは、新しい家に災難がないよう神に祈念し、大工を主客に祝宴を行う行事のことで、
棟上げ(むねあげ)、建前(たてまえ)、建舞(たてまい)とも言います。
塩、お米、お酒で四方祓い。
最近では、この上棟式を執り行わない住宅も多いようですが、大切にしたい文化ですね。

ちなみに、カシラというと、親方とイメージする方もいるかと思いますが、
業界では基礎工事を施工する職人さんのことで、家づくりで最初に工事をするので、
カシラ(頭)と呼ばれるそうです。

うなぎの寝床のような細長い敷地に建つ7階建ての住宅!!!!!!!
あっ、法律的には3階建てです(笑) (続きを読む)

工務店 訪問

2013年4月2日


これから工事をお願いすることになる工務店さんを、建主さんと一緒に訪問してきました。

こちらの工務店さんは、自社で家具や建具を作ることができる工場・工具を持っております。
通常の工務店さんは、家具屋さんや建具屋さんに発注するのですが、
自社で作った方が、安いし、綺麗だし、早いし、と自負されておりました。
もちろん設備投資は掛かるのでしょうが・・・。

そして何よりも大切なのは、大工さんが自分達で作ることによって、
責任感を培うことと、技術の継承に繋がるのだそうです。

私どもの事務所では、家具や建具は、
大工さん、家具屋さん、建具屋さんに手づくりで作ってもらっているのですが、
建材メーカーのカタログから選んだ既製品を用いるハウスメーカーや工務店が多いですね。
ですので、これらを作る職人さんが不足しており、これは社会的問題かと思います。
家電や車といった分野は、工場で作った方が良いですが、
家づくりにおいては、職人さんの手づくりによる現場感覚を大切にしたいものです。 (続きを読む)


3月20日(水)〜24日(日)の5日間、建築家31人×3works Vol.8が開催されました。

今回も好評で、本当に沢山の方々にお越しいただきました。
リーピーターや口コミでの広がりが多く、これは何よりも嬉しいことです。
回を重ね、続けることの大切さを実感しております。

建築家による自主企画ということもあり、運営、準備、構成などなど苦労も多いのですが、
我々としては、学園祭のようなノリで楽しんでおります。
建築家との家づくりの魅力、意義を感じ取れましたでしょうか?

私自身は滞在時間も短かったですが、それでも多くの方とお話し、有意義な時間となりました。
テレビや雑誌、建築家紹介サイトなどを通した情報発信も意義あることですが、
そういったフィルターを通すのではなく、やはり自分の言葉でお伝えすることが一番です。

さてさて『建築家31人×3works Vol.8』を見逃した方には、
その中の有志が開催する『建築家31人サロン』展示会もあります。詳しくは、 コチラ≫
また今週末には、好評の『家づくり講座』もあります。詳しくは、 コチラ≫
こちらも充実しておりますので、是非お越しください。 (続きを読む)

渋谷の新旧

2013年3月19日


ついに渋谷駅が地下化されましたね。

上の写真は、渋谷駅最後の夜の様子です。
私自身は、東急東横線から副都心線に乗り換えることが多いので、便利になって良い面もあります。
一長一短、人それぞれでしょうが。

さてご存知の方も多いかと思うのですが、
駅跡地には、高さ180m(地上33階建て)の高層複合施設が2017年度に開業するそうですね。
さらに駅周辺には、大規模ビル4棟が2027年度までに向けて計画されているそうですね。
つまり『ヒカリエ』に続いて、これから5棟の複合高層施設が作られる訳です。

駅としては、集客率や利便性が高まり良いのでしょうが、
渋谷という街は、それで良いのか疑問です・・・。

渋谷には、沢山の名前がついた通りがあるのご存知ですか?
公園通り、ハンズ通り、センター街、Bunkamura通り、道玄坂、ファイヤー通り、プチ公園通り、
区役所通り、無国籍通り、サンドイッチロード、スペイン坂、間坂(まさか)、ペンギン通り、
ランブリングストリート、フィンガーアベニュー、オルガン坂、メトロ通り、SING通り、
コルネット通り、キャットストリート、宮益坂、オーチャードロード、イエローストリート、、、

私が感じる渋谷の魅力は、駅を中心に、これらの通りが起伏に富みながら広がっていることです。
街を歩いていて、楽しい。ビルの中に入っているより、路面店の方が気持ち良い。
一個一個の店「点」が、通りで繋がって「線」となり、
その通りが網の目のように広がって「面」としての街の魅力となっている。
駅周辺にできるビル群が、そういった魅力を掻き消さなければ良いのですが・・・。

渋谷のようなターミナル駅は、人口集中による飽和状態なのも分かりますが、
飽和状態のままでも良いのではないでしょうか?
イヤなら渋谷に行かなければ、住まなければ良いのですから。
その方が、他の駅に人が流れ、東京全体としての魅力が増すと思うのです。 (続きを読む)

配筋検査と防水工事

2013年3月15日

昨日は、大井町で工事中の住宅の配筋検査。

写真は半地下部分に立ってみた様子です。
鉄筋の状態でも、この建築空間の楽しさが伝わってきます。私だけ?(笑)
ともかく配筋を見ると、その建築の力強さ、如いては空間の魅力は分かるのもです。

工事の進捗が楽しみです。ワクワク。
コンクリートは、3回に分けて打設されます。
まずは『半地下の耐圧盤(土間)』、その次が『地下立上り壁と1階耐圧盤(土間)』、
最後に『基礎立上り(GL+300)』となります。

半地下の外装部分に施工しているのは、黒いシートは『防水シート』。
これくらいの地下だと、コスト削減のために防水をしないケースもあるようですが、
キチンと施しております。安心。

隣地との離れが少ないのが難点な工事。
土が崩れないように矢板を建て、その矢板に防水シートを貼って、その後にコンクリート打設。
先やり工法/後打ちコンクリートですので、密着性に優れております。

ちなみの防水シートは、半地下の耐圧盤(土間)下にも施工しております。
その上に、捨てコンを打って、配筋しているのです。 (続きを読む)

根來宏典建築研究所

プロフィール

根來宏典建築研究所

かけがえのない宝物をつくること!

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