昔のままで

2014年5月3日

画家、佐伯祐三のアトリエ…。





北側に大きな窓をとった、
三角屋根の、なかなか可愛らしい建築でした…。

ところで、かつては、
この洋風の小屋のようなアトリエの横には、
佐伯祐三と、その家族が暮らした、
和風の母屋が建てられていたのだそうです…。

そして、
保存・整備にあたって、
その和風の母屋は取り壊され、
洋風のアトリエ部分だけが残されたのだそうです…。

で、
母屋があった場所は、
現在、デッキ・テラスとなっていて、
デッキに描かれた線で、
かつての母屋の間取りを表現している、
とのことでした…。

いかにも、
建築設計関係の人が思いつきそうなアイデアだなあ…、
なんて思わずにはいられませんが、
アトリエ部分だけに絞って保存した、というのは、
まあ、仕方ないことなのかな、
とも思いました…。

ただ、少々気になったのは...。

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必要とされる建築

2014年5月2日

予算の無駄遣い、といった話になると、
建築は、「ハコモノ」などと呼ばれ、
あまり評判がよくないようです…。

確かに、報道などで紹介されるものの中には、
びっくりするような無駄なものもあって、
一体どのような議論の末に、
こんなものが出来てしまうのか、
と不思議に思ってしまいます…。

考えてみると、
こういったことの根本的な原因は、
欲しいもの、必要なものをつくっているわけではないから、
ということに尽きるのではないでしょうか…。

政治・経済という面のみが、
重視された結果なのかもしれません…。

それでは、
本当に欲しいものかどうか、本当に必要なものかどうか、
といったことは、どのようにはかればよいのか…。

これは、
とても難しいことなのかもしれませんが、
もしかしたら、
建設にかかる費用の一部を、
必ず、それを必要とする住民の寄付でまかなうこと、
なんていうように決めてしまえば、
案外簡単なのかもしれません…。

自腹を切ってでも、ほしいものかどうか、
というわけです…。

ちょっと、乱暴でしょうか…。

でも、
それに近いようなプロセスを経て、
建築されたものもあるようです…。

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中心にあってもいい

2014年5月1日

駒澤大学耕雲館です…。





設計した、建築家、菅原栄蔵は、
巨匠、フランク・ロイド・ライトに影響を受けた、
と言われます…。

そのため、その作品は、
二言目には、
「ライト風」…、「ライト風」…、
と言われてしまい、
何か、気の毒な感じがします…。

確かに、ところどころに、
そんな「風」はあるような気もしますが…。
でも、
重厚なボリュームが、角度を変えながら、
折重なるように並んでいて、
独特の迫力がありました…。

また、
家型のような、三角形の「アーチ」も、
他ではあまり観たことがないような気もしますし…。

ここまでくると、
もう、
「ライト風」だけではないような気がしますので、
いい加減、勘弁してあげればいいのに、
と思いました…。

それにしても...。

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眠るための空間

2014年4月30日

日本人では三人しかいない、
近代建築の巨匠、ル・コルビュジェの直弟子…。

その最後の弟子となる、
建築家、吉阪隆正…。

その独特の建築もすごいのですが…。
お墓の方も、独特でした…。





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コレクター魂

2014年4月29日

建築家、長野宇平治は、
東京駅で有名な、辰野金吾の下で、
日本銀行各支店を担当しました…。

その後、独立し、
多くの、重厚な、古典主義建築をのこしています…。

彼は、
これらの設計のために、
世界的にも貴重な、多くの古典書籍を蒐集し、
当時のヨーロッパの一流建築家と同じように、
原典までたどって、
ヨーロッパの古典主義建築を極めようとした、
研究者でもあったのだそうです…。

その長野宇平治が、
最晩年に取り組んだのが、
横浜市大倉山記念館です…。





この建築は、実に不可解なもので、
彼がのこした、
正統派の、その他の古典主義建築とは、
全く異なるものでした…。

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生き物のような家

2014年4月28日

仕事場の近所にある民家園…。



自転車で5分ぐらいと、本当に近い上に、

静かで、なかなか雰囲気もいいので、

割と頻繁に観に行きます…。




ほとんど無名の割には、

意外と面白い建築が展示されているのですが、

中でも一番のお気に入りは、これです…。








江戸初期(17世紀中頃)の、

この辺りの開拓期の住居の復元だそうです…。

およそ300年前の住宅、ということになります…。




屈まないと入れないぐらいの、

極端なほどの、軒の低さが、衝撃的なのですが、
そのせいもあって、

段々になった藁葺屋根だけが、
浮かんでいるみたいで、

とても可愛らしい…。




まるで、何か別の生き物みたい…。

実際、
形態も、素材も、設備も…、
すべてが、現在の家と較べて、
はるかに、生き物に近いのでしょうね…。

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ポップに接近

2014年4月26日

雑然とした繁華街に建つ商業ビルには、
建築としての内部空間に、何か意味があるのでしょうか…。

仮に、
周囲の環境や、建築の外観と、関連づけて、
入念につくり込み、
何か意味ある内部空間を作り上げたとしても、
お店が変われば、
そうしたこととは全く無関係の内部空間へと、
すぐに、作り替えられてしまいます…。

そこには、
内部と外部を持った、
一体の建築としての価値を見出すことは、出来ません…。

このような、いわゆる雑居ビルでは、
内部空間は、何でもよくて、
その場にふさわしい、外観のみが、
重要なのかもしれません…。






新宿、歌舞伎町…。
ポストモダン建築の先駆けの一つと言われる、二番館…。

「店舗の外装は看板と同意項である、
 それはサインとしてよりさらに一層シンボル化すべきである」…。

グラフィック・デザイナー、粟津潔も参加しているという、
外観の塗装によって、
皮膜のみが、建築から遊離して、
内部とは無関係に存在しています…。


アンディ・ウォーホルの有名な言葉に、
「僕のことを知りたければ表面だけを見ればいい。
 裏側には何もないから」…、
というのが、ありますが…。

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先見の明

2014年4月25日

街並から、頭一つ飛び出すようにして、

ドーム屋根が見えます…。



野方配水塔です…。





「近代上水道の父」と呼ばれ、
この分野の建築を観ようとすると、
必ず、その名を聞くことになる、
中島鋭治による設計ではないか、
と言われているようです
(異論もあるようですが)…。

中野区のホームページの解説によると、

高さ34メートル、径18メートルの円筒形の中に、

約2000トンの水を貯めることが出来、

そこからの自然降下による水圧を利用して、

周囲の家々に、配水していたのだそうです…。



そのような、

いわば産業施設のてっぺんを、

なぜ、ドーム屋根にする必要があるのだろうか…と、

現代の私たちは、考えてしまいがちですが...。

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歩いていて、
たまたま、見つけました…。





本や雑誌で紹介されているのを見て、知っていたのですが、
想像していたものを、
はるかに超えて、すごい…。



びっくりしました…。



写真で見ると、
形態や色が、真っ先に目につくので、
可愛らしくて、
ポップと言ってもいいような感じがします…。

しかし、
写真では、その質感のようなものが、
あまり伝わりません…。

実際に観てみると...。

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宙ぶらりんの先

2014年4月23日

科学論文にまつわる、
最近の報道や記者会見を観ていて、
この話とは全然関係がないのですが、
常々、
何とかならないものかなあ、と思っている、あることを、
また、思い起してしまいました…。


それは、大体、こんなような話です…。


たとえば、
住宅を建てようと思う、というご相談をいただいた時…。

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仲摩邦彦建築設計事務所

プロフィール

仲摩邦彦建築設計事務所

ひとつひとつ丁寧に取り組んでいきたい、と考えています。

建築は、建築主であるお客様や、様々な条件・環境等の、出会いや組み合わせにより生まれるものであり、それぞれが、その機会でこその個性的なものだと考えています。 「これしかない」と納得できるようなものを...

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