スニッカ

2012年12月29日

今年もあとわずかとなってきました。今日は家具の打合せでお施主さんと共に瀬戸のスニッカさんの工房を訪れました。

建物の方はかなり進んできて、来年早春には竣工です。それにあわせてリビングとダイニングに置く机を考えてほしいとご要望を受けました。今動いてもらっている工務店に作ってもらっても良かったのですが、餅は餅屋にという言葉もあります。木工家具を主体に作っているスニッカの小林さんに話をしたところ快く話に乗っていただけたものでした。

最初は天板は木材で脚を鉄でと考え進めていましたが、お施主さんからご要望あって今は脚も木で進めています。その木にしても種類はいろいろとあるものですが予算とのバランスを見てタモかナラかに絞られてきました。両方とも硬くて存在感のある木です。タモは建物の中の棚や階段板にも使われているのでその延長上として良いかなと思ったのですが、小林さんの話を伺っているとナラにも代えがたい魅力がある様に思えてきました。

打合せの空間も心地良いところで、あっという間に時間が過ぎていきました。そのようにしてまだ詳細の決まっていないところもありますが、どんな形で出来てきて空間に収まるのか今から楽しみなものです。

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骨董カメラの会

2012年12月23日

中部大学の骨董カメラの会に久々に出席しました。

前に出たのは夏の頃。その時に撮った写真を今回見せていただきました。カメラの名前は・・・ええと、忘れた(笑)。イコンタとかベビーイコンタという名前を聞きましたが定かではありません。しかしながら見せていただいたその写真がとても素敵でした。大学の緑生い茂る庭が撮られていて、瞬間に夏の光を感じました。デジカメでもこういう写真は撮れると思うのですが、時の刻まれ方といえばいいでしょうか、とても濃密なものをそこに感じました。さわらせていただいたカメラはどこか間違ってさわったら簡単に壊れてしまいそうで僕には使いこなせそうにないんですが、いい経験をさせていただきました。
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愛知産業記念館

2012年12月20日


建築関係の展示会があって久々にここを訪れました。

場所は名古屋駅からそれほど離れていないところ。もとは豊田の織布工場があったところです。レンガ造りの建物をそのまま生かし今は博物館となっています。このあたりの工場はのこぎり屋根となっている所が多く、ここもその一つでした。写真の部分は中庭となっている所です。かつては室内だったのでしょう。レンガの壁には今ものこぎり屋根の跡がありますね。窓は北向きになっているので、日中の安定した光が室内に届いていた事でしょう。壁のあちこちには梁が乗せられていた跡も見られます。向こうの小高い所にある屋根は何だったんでしょうね。蒸気を逃がす煙突とかだったのでしょうか。

古いものの価値が認められていて、見ていて飽きの来ない風景です。一方でといいますか、名古屋駅の前あたりは今や再開発のラッシュ。再び超高層のビルなんかが建てられようとしていて、歴史を示すようなものがほとんど取り払われてしまいました。経済と効率だけが求められた結果のような気がしています。長年使われていいはずの建物が時間に耐えてませんね。街ってそれでいいのかな。いろいろと考えさせられる所です。
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ふりそそぐものたち

2012年12月15日

青木野枝さんの展覧会に行ってきた。

名古屋市美術館と豊田市美術館で同時に開催されていて僕が行ったのは名古屋の方。すんごく良かったという学生さんの評判を聞いてやっぱり見にいかなきゃなと思い時間を見つけて行ってきた。

街に貼られたポスターは見ていたのでどんなものなのかはおよそ知ってたつもりだったけど、行って見てきたそれはそこから想像したものよりずっと素敵なものだった。素材となっている鉄は10ミリはあろうかという厚い板をバーナーで切り落としたままのもの。だから構成されているひとつひとつのピースはとても荒く、さわればケガしてしまいそうなものだった。だけど組み合わされて出来上がったそれは何故か優しく柔らかで、全体をつつみこむおおらかさがあった。展覧会の題名は「ふりそそぐものたち」だ。だからなんだろうか、全ては雨や太陽の光を思い出させるようなところがあって、いつくしみ、といいうことばがぴったりくる。鉄って工業製品のはずなんだけどな。触ってひややかなあのつめたい感じは全然しない。それよりも熱を帯び大地を構成している物質のひとつから生み出し創り出されたという感じが、ありありとした。

豊田の方も行こうかなあ。 (続きを読む)

現場机

2012年12月9日

けっこう個性が出てる?

ベニヤ板を切って組み合わせただけの机がたいていどこの現場にもあります。穴あけがされているのがほとんどで、どうしてなのか職人さんに訳を尋ねてみたらそのままでは持ち運びに重いからだと答えが返ってきました。なるほど。個性を競っている訳ではないと思うのですが、この机、職人さんによってさまざまなカタチが作られています。強度と軽さをどこまで追求するか。いや、追求というよりは経験値で作っているのでしょうね。僕もベニヤで家具を作ったりするんですが、こういうのはなにかと気になる所です。

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外壁

2012年12月9日

ようやく外壁が貼り上がった。

ここに至るまではストレートにはいかなくて、まず外壁の工事自体に遅れが出ていた。その後どうにか貼ってはいただいたのだがこれが困りもので、急いで工事をされたのか傷や汚れや間違いが至る所で目立つものだった。現場監督にその旨を言い再度確認していただく。見て戻って来て貼り直しますと即座に答えてくれたものだった。寒い中、外での仕事は大変な事だろうけど仕方ない。よろしく頼むとお伝えしておいた。


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残念!

2012年12月3日




悔しいけど仕方ない。

ふたたびコンペに落ちました(涙)。通算どれだけ落ちてるかは数えたくもありませんが、まあ何とも仕方ないものです。前にも書きましたがウチの様な小さな事務所では参加出来るコンペも限られていてなかなかチャンスもありません。今回のこれは温泉旅館をリニューアルするといった内容のものでした。場所は川と海の近くで地盤がとても弱く、潮風が強くなおかつ洪水が予想される所。そのような条件から本体はコンクリートで作り屋根は三州瓦で考え耐塩性耐候性を考えました。建物の周囲には木を多く植えて森を作って景観を整えると共にプライバシーを高めようとしています。

何を言っても仕方ありません。また何か、挑戦してやろうと思ってます。まだどうにか手も頭も動いてますから♪ (続きを読む)

中部大学

2012年11月30日



中部大学始まりました。

教え始めて数年になります。毎年、秋のこの頃に2ヶ月くらい週一で建築の学生さんに接しています。キャンパスは丘を駆け上ったような所にあり緑に恵まれた素晴らしいところです。それに加えて校舎の設計も秀逸なもので、特に光については学ぶ所が多いです。

これは校舎の入り口のところなのですが、何気ない光がとてもきれいに見えました。サッシの線は細くしっかりと鉄で出来ています。アルミにしたらこの感じは出なかったでしょうね。外は公園のような所になっていてくつろぎの場になっています。この写真だけだと学校に見えないですね。大きく育った樹木は葉を落として校舎の中まで光を導きます。夏は葉を茂らせて良好な木陰を作っている事でしょう。何気ないのだけど、秀逸な計算がそこかしこに巡らされていて見ていて考えていて飽きない建築です。 (続きを読む)

駐車場の家 学生版

2012年11月27日


トライデントの学生の皆さんに作っていただきました。

駐車場の家という、車一台サイズの大きさで出来る家をかつて提案した事があります。このたびそれと同じ条件で学生さんに課題として挑戦してもらいました。少し難しすぎるだろうかと思いましたが思ったよりも楽しんでやってくれている様で安心しました。メジャー片手に階段や机のサイズなどを計測する姿をあちこちで見かけましたが、それが一番の収穫であった様な気がしています。

最近の学生さんへの課題は卒業コンクールを意識しての事か大型化する傾向にある様に思います。それ自体は悪いことではありませんが、課題に追いつけない学生さんを多く見る様になりました。ディテールを作れない人が全体を作ってどうするのかな、と思うこともありました。何かもう少し、現実に近いところで勝負できないものかと考えて今回の課題としました。

ちょっとは面白がってくれたでしょうか。最近、建築方面の学科はうとまれる傾向にある様です。建築の面白みが伝わっていないんだと思います。親しめるきっかけを自分なりに作っていけたらと考えています。 (続きを読む)

2012年11月22日


屋根に小さく穴をうがってトップライトにした。本当は特別必要なものではなかったのだけど、模型で見ていてどうしようもなく暗がりが気になる所だった。あの、ここ、ちょっと暗くなるのでトップライトを付けた方がいいと思うんですけどどうでしょう?お施主さんには同じ模型を見ていただきご賛同をいただけた。南面には大きな窓があるので必ずしも必要なものではない。そしてそれほど機能的なものでもないかもしれない。経済的でもないだろう。でも模型で見る限りそこに光があるのとないのとでは歴然とした空間の差があった。自分だけではわからなかったのでカミサンにも見てもらって確認したのだが同じ事を言っていた。経済と機能と利便性だけで出来た建築は建築ではない。私の手はカメのようにのろく何をしても遠回りなのだが、そうして一つ一つを確かめて進むしか自分に道はなさそうだ。

大きなものは必要なかったので、天井の板の割付にあわせて小さなものにした。今は少しだけ青い空がそこから見える。このあとはダブルのポリカーボネートを付けるのでおそらく表情は変わるはず。天井と壁の仕上げが付いたら陰影も当然変わってくる。どういう光になるだろう。光が空間を作るとカーンは言った。今はその言葉を信じたい。 (続きを読む)

竹中設計事務所アシュ

プロフィール

竹中設計事務所アシュ

名古屋のローコスト住宅を得意とする事務所

名古屋近辺で坪単価50〜60万円台の住宅を得意とします。ハウスメーカーで納得されない方はぜひ一度ご相談ください。よろしくおねがいします!

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