鉄骨工事...H-House

2012年12月20日

H-Houseは、
鉄骨工事が進んでいます。

全体の骨格が見えてきました...。

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田園都市

2012年12月15日

日本に、
「田園都市」という考え方が紹介されたのは、
1907年(明治40年)、
内務省地方局の若いスタッフらによって編纂された、
『田園都市』という著作が始まりと言われます...。

その編纂に携わったひとり、生江孝之は、
その翌年の1908年(明治41年)には、
さっそく、イギリスを訪れています。

そして、
その時の思い出を、
以下のように綴っています…。

「氏は極めて懇切で且つ友情の濃やかな紳士であって」、
「それで私は氏の好意に甘へ遠慮なく同氏の門を鼓いて教を請ひ、
又時には氏と共に馬車を驅って、田園都市を観察し、
実地に就て指導を受けたのである」…。

その時に教えを受けた「氏」というのが、
「田園都市」という考え方を提唱した、
エベネザー・ハワード、その人でした…。

話は、以下に続きます...。
http://blogs.dion.ne.jp/k_nakama/archives/11018938.html (続きを読む)

H-House

2012年12月10日

H-Houseの工事の進み具合を、 時折、紹介していきたいと思います。

よかったら、ご覧ください。

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作者と作品

2012年12月7日

NHK-BS『世界のドキュメンタリー』という番組で、
『シリーズ 世界の貧困』という特集をやっていて、
世界各地のドキュメンタリー監督8人が製作した番組を、
続けて放送していました…。

かなり面白くて、
ずっと観ていたのですが、
何と言いますか、
「格差」という問題は、
最早、来るところまで来ているのだなあ、
と思ってしまいました…。

そして、
こうなってくると、本当に、
『ブレードランナー』のような世界が出現する日も近いのかもしれない、
と思ってしまいました…。

映画『ブレードランナー』の舞台は、
豪華な超高層ビルが建ち並んでいる、一方で、
そのすぐそばには、
雑然とした、スラムのような地域が出来ている、
というような都市でした…。

かなりの富裕層が、
豪華な暮らしをしている高層集合住宅のすぐそばでは、
職も住処も失った多くの人たちが彷徨っている、というのは、
まさに、
そのドキュメンタリーで放送されていた光景でした…。

貧富の差が極端に大きくなった今こそ、
いよいよ、
この映画で描かれていた近未来世界が、
実際に出現する条件が整ったように思ってしまいました…。

ところで、この映画、
ネットで見てみると、
時代設定は、
2019年の話らしいですね...。

実は、もうあと数年後の話なのですね…。

実現の時期まで、
かなりの精度で当たっている感じ...。

『ブレードランナー』は、
私が観たのは、多分ずっと後のことだったと思いますが、
最初に公開されたのは、1982年のことだったそうです。

監督のリドリー・スコットが、
経済問題などに、
どのぐらい詳しい人だったのかはわかりませんが、
「これから30年もすると、貧富の差が拡大して、
その結果として、
このような都市が出来上がるに違いない…」、
といった具合に、
理詰めで考えた末に、
こうした近未来世界のイメージを、
描いたわけではないと思います。

それでも、
かなりの精度で、30年後の未来のイメージを、
探り当ててしまっているわけですよね…。
改めて、驚いてしまいました…。

話は、以下に続きます...。
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原寸大の地図

2012年12月1日

アルゼンチンの作家、
ホルヘ・ルイス・ボルへスの短編で、
『学問の厳密さについて』という作品があって、
これがとても不思議なお話です…。

とても不思議で、面白いので、
あらすじを紹介したいと思うのですが、
そうすると、
つい全文を引用してしまいそうになります…。

というのも、
日本語訳で、文庫本の1ページ分しかない、
超短編だからです。

それでも紹介をしてみると、
ある帝国で、
地図をつくる技術が極度に発達したため、
ついには、
その帝国と同じ寸法の地図を作り上げてしまう、
といったお話です…。

全部を書いてはいけないと思うので
(といっても、これでほとんど全部ですが…)、
本屋さんで立ち読みでもしてみてください。
1、2分で読めると思います…。

実は、私も、以前に、
これと同じようなことを考えたことがあります…。

ボルヘスのような大作家と同じようなことを考えた、
なんて言うのは、大変おこがましいのですが、
まあ、
そんなに文学的・哲学的なことを考えたわけではなくて、
もっともっと、ずっと単純な話です...。

それは、大体、こんなようなことです…。

話は、以下に続きます...。
http://blogs.dion.ne.jp/k_nakama/archives/11004038.html (続きを読む)

流線型の近未来

2012年11月20日

新国立競技場のデザインが決まった、
というニュースを読みました。

最近では珍しい、
大きなプロジェクトであったためか、
テレビのニュースなどでも、
ビックリするぐらい、
たくさん報じられていました。

そして、
最優秀賞に決まったのが、
イギリスの(イラク人)建築家、
ザハ・ハディドさんだった、というのも、
ちょっとビックリでした…。

私が学生になるちょっと前ぐらいに、
香港を舞台にした、
国際的な設計競技で、
全くの無名の存在でありながら、
最優秀賞を獲得して、
突如として、第一線に現れたのが、
ザハ・ハディドでした…。

そして、
私が学生ぐらいの頃には、
すっかり人気の建築家でした...。

ただ、あくまでも、
面白い提案をするけれども、
実作のない建築家として、でしたが...。

私は、
1986年に出版された、
ザハ・ハディドの作品集を持っているのですが、
今引っ張り出して、見てみても、
そこに載っている中には、
実際に建った建築は一つもなくて、
すべてが、
完成することなく終わった計画案ばかりです…。

そこには、
彼女が有名になるきっかけとなった、
香港の計画も載っているのですが、
バラバラに爆破されたような建築の断片が、
宙に漂っているような、
今見てもビックリの、
大変独創的なものでした…。

しかし、
その香港での計画も、
結局実現することがありませんでした...。

その後も、変わらず、
大変独創的で、過激な計画案は、
時々目にしていましたが、
そういったものも、実際に建築されることがなく、
かなり長い間、
実際に完成した作品のない建築家となっていました…。

なんとなく、このまま、
実際に建てることなく、
その計画案自体の面白さを、世に問うていくような、
いわゆる「アンビルト・アーキテクト」、
といったような人になっていくのかなあ、
なんて思っていました...。

そんなわけで、
まさか、後に、
日本の国立競技場を設計するようなことになるとは、
思ってもいませんでした…。

わからないものですね…。

今回の新国立競技場の設計競技は、
1次審査を突破した11案が、先に公表され、
ネット上でも、
どの案がいい、といったような議論がいろいろと起こっていました...。

そして、
ザハ・ハディド案は、
「近未来的な流線型」で、「かっこいい」と、
なかなか評判もよく、
その時点でも、一番人気のようでした…。

まさか、
「ザハ・ハディドによる日本の国立競技場」
なんてものを目にする日が来ようとは、
思ってもいませんでしたが、
こうなったら、どのようなものが完成するのか、
本当に楽しみですね…。

ところで、
今回の新国立競技場に対する、
ネット等での、いろいろな感想を読んでいて、
面白かったことの一つは、
「流線型」は、
やはり、今でも、「近未来的」らしい、
ということです...。

流線型のデザインが、
最初に流行したのは、
確か、1930年代のアメリカ、
アール・デコと呼ばれる様式でのことだと聞きます…。

当時の「近未来的」なデザインが、
およそ100年後の現在においても、
やっぱり「近未来的」であるということが、
とても面白く感じてしまいました…。

この「近未来」というのは、
いつまでたっても辿り着くことがない、
しかし、
なんとなく懐かしくもあるような、
なんとも不思議なものみたいですね...。

こうした、
「流線型」の「近未来的」なデザインの建築、
というと、私は、
建築家山田守の作品を思い出してしまいます…。

話は、以下に続きます...。
http://blogs.dion.ne.jp/k_nakama/archives/10990519.html (続きを読む)

先日、
建築家ガエ・アウレンティさんが亡くなった、
というニュースを読みました...。

ガエ・アウレンティといえば、
最も有名なのは、
フランス・パリ、
オルセー美術館のインテリアの設計ではないかと思います。

私が学生ぐらいの頃…。
EU統合に向けて、
当時のミッテラン大統領が推進していた、
パリ大改造計画「グラン・プロジェ」により、
パリには、次々と、話題の建築が出現していました。

オルセー美術館は、
その中でも、目玉のプロジェクトの一つで、
大きな話題を呼んでいたため、とても印象に残っています。

私は、パリに行ったことがないので、
実物を観たことがないのですが、
パリを旅行すると、
必ず訪ねる場所の一つなのではないでしょうか...。

日本でも、
高松宮殿下記念世界文化賞を受賞していることもあって、
よく知られています...。

ただ、やはり、
日本とのかかわりで言うと、
設計者の一人として完成させた「イタリア文化会館」の、
「景観論争」が印象に残っています...。

それは、
真っ赤な外壁のビル、イタリア文化会館が、
「周辺の緑と調和せず、景観を壊す」と、
周辺住民が声をあげたことから、
論争へと発展しました...。

ただ、
感じ方はいろいろなのだろうとは思いますが、
実際に観てみると、
それほど問題かなあ、
と思うような、
むしろ抑制の利いたデザインのような気もしてしまいます…。

当時の雑誌を引っ張り出してみると、
ガエ・アウレンティと共同で設計にあたった、
ゼネコンの設計者の方の、
完成時のコメントが載っていました...。

「いにしえからの建築的ボキャブラリーである格子をモチーフ」とし、
「あくまで、禁欲的ともいえる反復の規則性にこだわった」。
「色は、日本の伝統的漆器色を参照している」等々…。

要するに、
いろいろと熟慮した末のデザインである、
ということが言いたいのだろうと思います…。

まあ、実際に観てみると、
個人的には、
この程度で問題になるのであれば、
日本の建物のほとんどが、
「景観を壊す」のではないか、
と思ってしまいました…。

ただ、
多分、唯一かつ最大の論点は、
この建築が建った場所が、
皇居のお堀端で、
靖国神社や千鳥ヶ淵のすぐそばである、という、
独特の事情にあるのだろうとは思いますが…。

こういった景観問題で、いつも、
面白い(などと言ってはいけないのかもしれませんが...)
と思うのですが、
問題になるのは、決まって、
「色」と「大きさ」だけなんですよね…。

「このような奇抜なかたちは、景観を壊す」、
なんていう意見を聞いたことがありませんよね...。

話は、以下に続きます...。
http://blogs.dion.ne.jp/k_nakama/archives/10975476.html (続きを読む)

説明なしに、感動...。

2012年10月30日

学生の頃の話なのですが、
当時教わったある先生が、
こんな風なことを言っていました...。

「なんの変哲もない、
四角い箱のような建築でも、
非常に深い思想が込められている、
素晴らしい建築がありうる」…。

どのような文脈で、
このような言葉が出て来たかと言うと...。

設計の課題で、
建物全体を歪めてしまって、
無理矢理のように、面白いかたちをつくり出そうとしていた、
ある学生に対するアドバイスとして、その先生は、
そのような無理な設計では、
いい建築を生み出すことは出来ない、
という話をされ、
そして、
冒頭の言葉につながっていきました…。

私は、横で聞いていて、
へー、そういうものかな、とも思いましたが、
一方で、
何となく、違和感も持ってしまいました…。

その場では、うまく考えがまとまらなかったのですが、
後々、よく考えてみると、
その違和感の原因は、
だいたい、こんな感じのことだったのではないか、
と思いました…。

つまり、そもそも、
その「なんの変哲もない」建築は、
「素晴らしい建築」と言えるのだろうか、
ということです…。

その「なんの変哲もない」建築は、
それを観たり、実際に使ったりするだけでは、
それが「素晴らしい建築」であるかどうかは判断出来ず、
その「非常に深い思想」を聞いてみて、はじめて、
それが「素晴らしい建築」だということを理解出来る、
ということになるのではないかと思いました...。

しかし、
そのようなあり方というのは、
果たして、どうなのだろうか、という違和感です…。

これは、
絵画や音楽などに置き換えてみると、
わかりやすいのではないか、と思います。

例えば、
ある絵を観たり、曲を聴いたりしただけでは、
その絵なり、曲なりの素晴らしさは、
イマイチ理解できないけれども、
解説を聞き、
その見方、感じ方についての説明を受けて、はじめて、
「素晴らしい」ということになるような作品は、
果たして、
名画、名曲、名演、ということになるのか、
という疑問です…。

そのように、
説明を介してはじめて理解出来る作品というのは、
純粋に、絵画や音楽として、
素晴らしい作品ということになるのでしょうか…。

本当に素晴らしい作品というのは、
そうした予備知識が無くても、
観たり、聴いたりしただけで、
感動出来るようなものではないでしょうか…。

まあ、
そんなような疑問を感じてしまったわけです…。

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青山にある「こどもの城」の閉館が決まった、
というニュースを読みました。

その大きな理由の一つが、
やっぱり、これでした...。

「建物の老朽化が進んだ」…。

でも、
1985年の開館で、
わずか30年にもならないのに、
本当なのかなあ、と思いませんか…。

大体、
どの程度「老朽化」したら、
建物を取り壊す理由になるほどに
「老朽化」したことになるのですかね…。

なんとなく、
都合のいい理由にされているような気がして、
つくるのにかかわった人が気の毒な感じがしてしまいます…。

「たった30年も保たないようなものをつくったのか」なんて、
突っ込まれてしまいそうですよね…。

そういえば、
赤坂プリンスホテルも解体が始まったようです。

こちらも、1983年開館で、
やっぱり、30年足らず…。

「こどもの城」の方は、そうでもなかったのですが、
赤坂プリンスホテルの方は、
丹下健三設計の作品として、
私が学生の頃には、
ちょっとした話題になっていました…。

そんなのも、
古くなったから、と言われて、
たった30年で壊されてしまうというのだから、
なかなか考えさせられるものがありますよね…。

数年前に、仕事で九州に行った時に、
ついでに、
いろいろと建築を観て廻りました。

実は、
学生の頃にも、観て廻っていて、
およそ10年ぶりの訪問でした。

その時に、
10年前にあった有名な建築が、
かなりなくなっていたので、
大変驚きました…。

話は、以下に続きます...。
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都市を観る眼

2012年10月11日

菊岡倶也編著『建築・土木365日「今日は何の日」』、
という本があります。

1年365日、
その日に建築・土木の分野で起こった出来事が書かれています。

例えば、
明日2月9日のページを見てみると、
「東京書籍館、文部省の所管へ」となっています。

明治8年のこの日に、
東京書籍館(しょじゃくかん)が、
太政官内の博覧会事務局の所管から、
文部省の所管となり、
それは、
現在の国立国会図書館の源流となったようです。

そして、
この時の館長は、永井久一郎という人で、
作家永井荷風の父だったのだそうです…。

だから何なのかといった感じの、
何やらマニアックな知識なのですが、
時々パラパラめくると、
面白い話がたくさん載っていて、
結構気に入っています…。

ついでに2月のページをパラパラと見ていくと、
2月16日のページには、
「森鴎外の『妄想』 東京改造への希望を述べる」、
とありました。

明治43年のこの日、
森鴎外(当時48歳)は、
慶応義塾大学文学科顧問に就任したのだそうです。

その森鴎外は、
あまり知られていないように思いますが、
晩年まで、
東京の現況、都市の改造等について、
積極的に発言をつづけたのだそうです…。

その年の5月に発表された短編『妄想』では、
「今まで横に並んでいた家を、竪に積み畳ねるよりは、
上水や下水でも改良するが好かろう」、
とか、
東京の家の軒の高さを一定にして、
整然たる外観の美を成そうという意見に対して、
「そんな兵隊の並んだような町は美しくない。
強いて西洋風にしたいなら、むしろ反対に軒の高さどころか、
あらゆる建築の様式を一件ずつ別にさせて、
エネチアの町のように
参差錯落(しんしさくらく)たる美観を造るようにでも心がけたら好かろう」、
などと、
皮肉っぽく書いたりもしているのだそうです…。

「参差錯落」とは、
一様ではなく、様々なものが入り混じっている状態のことだそうで、
要するに、乱雑ということのようです…。
また、
エネチアは、イタリアのヴェネチアのこと…。

森鴎外は、
ドイツに留学したことが知られていますが
(小説『舞姫』なんか有名ですよね)、
その当時のドイツは、過密化した都市が悲惨な状況となっていて、
衛生学的見地からの都市改造論議が盛んだったのだそうです。

医者でもあった鴎外は、
そういった議論の影響を強く受けていたのか、
美観よりも、
上下水道の整備など、
公衆衛生の観点から、都市を見ていたのかもしれません…。

ところで、
この『建築・土木365日「今日は何の日」』の次のページ、
2月17日のページには、
「臨時建築局発足 官庁営繕組織の原型がスタート」とあります。

話は、以下に続きます...。
http://blogs.dion.ne.jp/k_nakama/archives/10620775.html (続きを読む)

仲摩邦彦建築設計事務所

プロフィール

仲摩邦彦建築設計事務所

ひとつひとつ丁寧に取り組んでいきたい、と考えています。

建築は、建築主であるお客様や、様々な条件・環境等の、出会いや組み合わせにより生まれるものであり、それぞれが、その機会でこその個性的なものだと考えています。 「これしかない」と納得できるようなものを...

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