築100年「谷六のレントハウス〈リノベーション〉」‐1‐プロローグ

 「住之江の元長屋」は『大改造!!劇的ビフォーアフター』で私が担当したフルリノベーションだ。

 スタジオ収録の際、MCの所ジョージさんは「これは、今までで一番ひどいねエ」と言った。

 「谷六のレントハウス」はその比ではない。

 これを書いている間に、本当に屋根が落ちてしまう可能性が十分にあるくらい、と言えば伝わるだろうか。



 地下鉄、谷町六丁目駅と松屋町駅に挟まれたエリアは、空襲の火災を逃れた長屋が多く残る。



 路地を入るとこの建物はあるが、道路の最も狭いところは約1.5mしかない。

 おそらく建て替えは難しいだろう。



 築44年、築76年など、色々なリノベーションをしてきたが、やはり築100年を超えると状況が違ってくる。



 「住之江の元長屋」もそうだったが、無理な屋根の架け替えで、雨漏りが常態化していた。



 それによって、1階まで腐食によって穴があく。



 2階の屋根を支える柱は、白アリに喰われ、かなり下がっている。

 初めて2階の床を踏んだ時、正直危険を感じた。



 床がもうふにゃふにゃと柔らかいのだ。



 建具のしなりが、屋根の下がり具合を如実に物語る。

 オーナーは海外で働いていた期間が長く、英語も堪能だ。是非、海外の人にも、古き良き日本の雰囲気を体験して貰いたいと思っている。

 現状が現状だけに、現場は特に大変だが、それだけ完成の喜びは大きいはずだ。

 大変な仕事が集まってくるのは、プロ冥利に尽きるのだ。

文責:守谷 昌紀

■『住まいの設計07・08月号』5月21日発売に「松虫の長屋」掲載■



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 2015年の10月にスタートし、先月末に完成したSEIUNDO。

 ようやく、当社のサイトもUPしました。



 北浜のインテリジェンスオフィスビルの7階。

 エントランスには、シルバーのゲートがあります。

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火の鳥のように‐1265‐

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【Events】
■セミナー:4月24日(日)14:00~16:00
(会場:大阪市住まい情報センター3階ホール、定員100名)
■「松虫の長屋」見学会:5月15日(日)14:00~16:00
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 4月14日(木)21時26分に発生した熊本地震で亡くなられてた方々へ、心らお悔やみ申し上げます。

 また、被災された皆さまへ、心からお見舞い申し上げます。

 最大震度7、震度6を超える余震が続くという、深刻な状況は変わりません。仕事人としては、応急危険度判定士として、所属団体の要請があれば、すぐに現地へ行きます。

 会社としては、精一杯働き、利益を出し、しっかり税金を納めることで、貢献したいと思います。

 これは、日本中、世界中のどこで地震が起こったとしても、変わりません。

 しかし、人には心情や思い出があります。

 フェリーの旅が好きで、九州は子供が生まれてからでも4回は訪れました。一番初めに行ったのが2011年のゴールデンウィークでした。

 今回、大きな被害が出ている阿蘇。



 初めて訪れたのは小学生だったか。同じ日本とは思えませんでした。

 特に草千里の景色が印象的でした。



 この旅は、愛車だったハイラックスサーフとの最後でもありました。

 あの自然の中を走らせてやりたいと思っていたのです。



 火の国・熊本の象徴、阿蘇。



 その景色も、およそ普段の暮らしでは見ることのないもの。

 甚大な被害が出ているという南阿蘇村では、ふらっと入った洋食屋を思い出します。

 手作りハンバーグがともて美味しかった。



 加藤清正が築いた名城・熊本城。

 瓦が落ちている映像も流れていました。こうして、何度もの天災を凌いできたのです。



 大分でも大きな被害が出ています。



 別府では、火山国である恩恵を受けることが出来ます。

 それ故、繰り返される地震。

 この瞬間、自分の住む街に起こったとしても何の不思議もありません。



 家族で47都道府県を訪れるというテーマを設けています。

 九州・沖縄地方は、沖縄を残すのみになりました。

 70億人全ての痛みを分かち合うのは無理です。反対に全ての喜びを分け与えて貰うことも出来ません。

 なら、少しでもそうあれるような心を持ちたいし、旅がその礎になれば良いなと思っています。

 司馬遼太郎はこう言っていました。

 何にしても日本人は働き者である。

 日本人は常に緊張している。理由は、常に公意識を背負っているからと断定していい。

 公を世間の目とするなら、謙虚さは自然から学ぶのだと考えています。

 厳しく、豊かな自然が「人の力の及ばないものがある」という事を教えてくれるのだと思うのです。



 とは言え、私達の先祖は首を垂れていただけではありません。 

 働き者で謙虚な日本人は、何度も這いあがり、再建を繰り返してきました。熊本も必ず火の鳥のように蘇ります。

 自分の人生というスパンを超えて見れば、これは綺麗ごとではないと断言できます。

 今朝の新聞のスポーツ欄に「この地震に比べれば、私の悩みなど小さい」というコメントが載っていました。

 誰もが共感できる意見です。

 自分の為、クライアントの為、社員の為、家族の為、そして社会の為に今日も精一杯働くだけ。ただそれだけのことしか出来ないのです。


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「羽曳野の家〈リノベーション〉」‐5‐臨機応変

 4月24日(日)14:00から、セミナーの講師をつとめます。



 日本建築家協会主催で、会場は天六の大阪市住まい情報センター。

 定員は100名ですが、現在の申込は50名程。昨年の半分だそうです。

 「済みません私の知名度不足で」と会場の担当者に言うと「ええ、タイトルがあまりだと思ってました」と結構ダイレクトな感想。

 「住まいは幸せの形」というタイトルにしたのですが、漠然としすぎていると言うのです。

 写真の露出があまり無いのでタイトルが全て。リノベーションをもっと前面に出した方が、受けが良いと言うアドバイスは聞いていました。

 新築も2、3軒取り上げるつもりでしたし、タイトルは私の哲学でもあります。やはり、受けの為のタイトルはいやだなと思っていました。

 しかし結果が全て。リノベーションに関しては、18年前から手掛けてきましたし、現在も3軒のプロジェクトが進行中。

 内容も、リノベーションを分厚くし、臨機応変に対応したいと思います。

 また、参加者の中から抽選で5月15日に「松虫の長屋」に私が案内します。

 時間がある方は、大阪住まい情報センターのページから是非申し込んでください。


 告知が長くなりましたが「羽曳野の家〈リノベーション〉」です。

 近所に幼稚園があり、見事な藤棚がありました。



 桜の後。この時期、藤の淡い紫は本当に美しい。

 品、高貴、そんなことを連想させます。



 この日は午後からの打合せでした。

 娘さんのみ保育園で、長男君、次男君が、現場に遊びに来てくれました。



 勿論、現場には危険が沢山あります。奥さんはお腹が大きいこともあり、気が気ではなさそうでした。

 私は、打合せをスタッフの田辺と監督に任せて、2人をつれて出ました。藤棚のある幼稚園が園庭開放していたからです。



 お子さんを見たり、危険がありそうなら叱ったり出来るのは、私だけだろうと判断しました。

 私が現場に居る方が、良いのは間違いありませんが、迷いはありませんでした。

 田辺のキャリアも9年目に入りました。前打合せをしていましたし、今回の内容なら解決出来ると思っていました。

 何より、それがベストだと思ったのです。判断とは、常に覚悟です。

 しつこいですが、場の雰囲気を見ながら、臨機応変に話をするつもりです。良ければ是非セミナーにも。

文責:守谷 昌紀


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さよならだけが人生さ‐1263‐

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【Events】
■セミナー:4月24日(日)14:00~16:00
(会場:大阪市住まい情報センター3階ホール、定員100名)
■「松虫の長屋」見学会:5月15日(日)14:00~16:00
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 関西の桜もほぼ終わり。



 先週木曜日は雨風が強く、一気に散ってしまった感があります。

 唐の詩人、于武陵の五言絶句を、井伏鱒二はこう訳しました。

 花に嵐のたとえもあるぞ さよならだけが人生さ



 その日、 同業の友人と、梅田で飲んでいました。時々声を掛けてくれる有り難い仲間です。

 店は、概ね東通り商店街のミュンヘン。



 時々行くビアホールは楽しみでしたが、さよならすることにしました。

 私は、酒癖が悪いほうではありません。概ね楽しい酒だと思っています。自称ですが。

 しかし、上手く合わせるというのは極めて苦手です。納得できないことに「うん」と言う事はありません。

 人はそれぞれとも言えますが、それを理解した上で、進歩なり、発展の方向を向き、何らかの合意を探さなければ、酒を酌み交わす理由はないと思っています。

 若い頃は、我慢して(つもりで)、その席に留まっていましたが、ある時気づきました。帰れば良いのだと。

 お代だけ置いておけば、我慢してまで、私に居て欲しい人など居るはずもありません。40歳になるまで、それが分からなかったのです。

 その日も、どうも空気が違うなと思い、中座しようと思ったのです「まあ、そう言わんと」に、甘えたのが悪かった。

 一度帰るという意思表示をしたら、必ず帰らなければなりません。そこから、空気が変わることは無いのです。



 SEIUNDOのオープニングレセプションの3日前、セブン・ドリーマーズの社長、阪根がNew Officeにやってきました。

 商談で来阪中でしたが、その日は、パナソニックと大和ハウスと共同出資した「セブン・ドリーマーズ・ランドロイド社」設立の報道があったばかり。

 昨秋発表した、自動洗濯物折り畳み機を製作する会社です。



 土佐堀川をのぞむイタリアンで遅くまで飲んでいました。

 彼も間違いなく結果を出し続けている友人の一人です。勿論、誰よりも努力をしているからこその結果です。

 ソチオリンピックの銀メダリスト・葛西紀明は「僕は誰より負けず嫌いだから、良いと思ったことはすぐ取り入れる。相手が若いとか、そんなこことは関係ありません」と。

 40歳を過ぎ、レジェンドと呼ばれ、10代、20代のトップアスリートと互角に戦える秘訣がここあるのです。

 折角働くなら最高の仕事をしたい。クライアントもそれを求めているのですから。

 私達に残された時間は、間違いなく有限です。上手くやっている時間は正直ないのです。



 人生には、得るものも、失うものもあって当たり前。

 不愉快な思いをさせたなら、そこは詫びなけらばなりません。

 しかし、 さよならだけが人生なのです。


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「長田の家」‐6‐在庫限り、出血大サービス

 月末の引っ越しを終えた「長田の家」。

 新たな生活が始まりました。



 この日は長男君の入学式。皆さん不在でした。

 中庭以外の植栽は、減額の際に無くしたので、外部に緑はありません。



 外構工事は後でも出来る為、減額対象になることが多いのです。

 よって土のまま。



 で、我が家の庭から、株分けすることになりました。

 こういった事は、今までも何度かしてきましたが、庭のアイビーが無くなれば終わりです。



 在庫限り、出血大サービスです。



 素人仕事なので、少々粗っぽいのは、愛嬌ということで。

 肥料が混ざっている土をまいて貰い、十分に水やりをお願いします。



 緑の有る無しは、建物の印象を大きく変えます。



 引きの外観では、あまり分からないでしょうか。



 物作りの街、東大阪市長田。

 その中に、白いダイヤモンドを浮かび上がらるというのが設計のコンセプトでした。



 この街が明るくなり「楽しく住めるじゃない」となれば嬉しいところです。

 スタッフはみな忙しく、丁度学生もいなくなり、妻と現地へ行きました。

 この歳になっての野良仕事は結構こたえますが「出来ることはやろう」が、私達ポリシーです。



 次の在庫放出は、プランター内のアイビーが育ってからです。

文責:守谷 昌紀

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 昨日、今日は、入学式の学校が多かったようです。



 昨日なら晴れ、と言いたくなるところですが、桜が残っているだけでも雰囲気は随分違うでしょう。

 とりわけ名所でなくても、桜を満喫できるのが、日本の素晴らしさです。



 我が家の子供は、新6年生と新3年生。よって今日は休みです。

 日曜日は、2人を連れて「甲賀の里 忍術村」へ行っていました。娘が「忍者になりたい!」と。



 この施設、実際の建物を移築しており、本物の忍者屋敷でした。

 娘が忍者の衣装を着たいと言い、ここになったのですが、いざとなると「恥ずかしい」と。



 結構、着ている大人も多かったのですが。



 しかし、手裏剣は小6、小3なりの結果を出してくれました。



 お決まりのポーズ。

 ここに来たのは2回目で、4年前はかなり楽しかったと記憶していました。当時は8歳と5歳。

 運動能力も上がり、少し物足りなかったようです。知れば知る程、感動は小さくなる。これを「知恵の悲しみ」と言います。

 だからと言って、いつまでも何も知らない子供でいては、成長や進歩はありません。



 これから咲き始めるハナニラ。

 10年前に知りました。知ったからこそ、湧く愛着もあるのです。

 最近よく思うことは、物事には、最低限2つの側面があるということ。

 過去と未来、光と影、動と静、右脳と左脳。それらを意識すると、納得できることが多々あります。

 ハマトマ(偉大なる魂)と呼ばれたガンジーは、「非暴力非服従」で、戦争をすること無く、インドへのイギリスの支配を終わらせました。

 この運動も、相反する2つの考えで成り立っています。

 また60年後に生まれた、マーティン・ルーサー・キングは、アメリカにおいての人種差別撤廃運動の理念を、この考えに求めました。

 そして1963年、ワシントでの” I have a dream “の演説へと繋がって行くのです。

 ガンジー、キング牧師とも最後は凶弾に倒れます。しかし、後悔など無いでしょう。

 知恵も知識も、全ては夢や幸せ実現する為に必要なものです。常に思っていたいのです。” I have a dream “と。




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航海への約束‐1261‐


 日曜日の日の出は5:52am。
 4月2日(土)はSEIUNDOのオープニングレセプションでした。



 アクアライナーを貸し切ってのお花見クルーズとミニ内覧会ですが、出港は大阪城前。

 大川沿いの桜はまさに満開でした。



 当社のスタッフもこれに便乗。

 マルコの彼女とは1年以上会っておらず、その怠慢も反省します。



 周りの支えがあってこそ、現在がある訳ですから。



 水面に近い窓からの景色は、見慣れた大阪とは全く違うもの。

 池のほとりにある家を設計させて貰ったことがありますが、水面というものは、全く飽きないのです。



 土佐堀川を通過する際、New Officeの入る「北浜一丁目平和ビル」を水上から見上げるという趣向。

 粋な、お花見クルーズでした。



 その後はミニ内覧会。

 設計のコンセプトを説明する時間も貰いました。



 しかし、一番の目的は、社員さんのご家族に、この空間を体感して頂くこと。

 お父さんの職場で、子供さんと遊ぶ姿は、なんとも微笑ましいものでした。



 内覧会後、社内の懇親会にも参加させて貰いました。



 更に、私達に花束まで。

 申し訳ない程ですが、普段、私を支えてくれるスタッフに感謝します。



 北浜の夕暮れ。この日のイベントが全て終了しました。

 現在も、素晴らしい業績を残すSEIUNDOですが、5年先、10年先の景色を描き、この空間を設計したつもりです。

 本田宗一郎は「機械は人の上に立ってはいけない」と言います。勿論、建築も同じ。

 建築は、誰かを幸せにする為だけにあるもの。活かし、育てて貰えたらと思うのです。

 会社を船に例えるなら、日々の仕事は航海です。航海には凪の日もあれば、嵐の日もあります。

 船長の役割は、どんなことが起こっても、クルーの命を守り、その航海を成功させることです。

 社長の田畑さんとは、この後3軒ほど周りました。

 共に肝に銘じ、祝杯をあげたのです。

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「羽曳野の家〈リノベーション〉」‐4‐屋根裏ほどワクワクするものはない

 今週末、大阪の桜はピークを迎えそうです。

 しかし今日は生憎の雨。花がおちなければ良いのですが。



 「羽曳野の家」は構造補強が終わり、間もなく、サッシが付いていく段階です。



 工事を担当してくれるのは「松虫の長屋」に続いて市川工務店。

 そして大工工事も同じく「I親子」が担当してくれます。



 電気工事の配線も始まっていますが、この家は屋根が高い。



 よって、屋根裏も大きくなります。
 
 小学校に上がる長男君にも、少しのぞいて貰ったのですが、最高の笑顔で答えてくれました。

 この歳になっても、脚立を登りこの景色が見えて来た時、ときめきを感じます。

 フィンランドが生んだ偉大な建築家・アルヴァ・アアルトの愛読書は「ハックルベリー・フィンの冒険」だそう。

 男を駆り立てるのは、年代、時代を問わず、いつも答えの無い冒険です。

文責:守谷 昌紀

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朝焼けの中で‐1259‐

2016年3月29日

朝焼けの中で‐1259‐


 日曜日の日の出は5:52am。

 5:00amに、カメラマンとSEIUNDO のnew offceで待ち合わせていました。竣工写真の撮影だったのです。


 中央がクリスタルタワー。

 OBPのビル群から朝日が昇ってきました。



 ゼブンドリーマーズの3店舗に続き、カメラマンは、ナカサ&パートナーズの安田さん。

 今回も東京からの来阪です。



 土曜日の日中は東京での撮影で、飛行機、レンタカーと乗り継ぎ、8:00pmに現場到着。

 そのまま深夜0:00amまで夜景の撮影をしました。

 大阪は折からの観光ブーム。ホテルが取れずネットカフェで2時間仮眠をしただけでの早朝出勤でした。



 建築写真は、明るい外部と、暗い内部を一緒に撮る為、光の入り方が大きく影響を与えます。

 薄暮や、明け方しか撮れない写真があるのです。



 太陽が昇りだすと、朝日独特の黄色い光が、室内に入り始めます。



 そうなると撮影は一旦待機。

 太陽が昇り切る8:00am頃まで待たなければなりません。



 これだけ片付いた状態で撮影が出来るのは、このタイミングだけ。

 よって失敗は許されません。



 私達も、全ての撮影に立ち会いましたが、本当に大変な仕事です。

 しかし、それ故プロの仕事。



 8:00amには、SEIUNDOの社員さんにも入って貰い、人物ありカットの撮影がスタート。

 立ち位置にもこまやかな指示が出ます。



 10:00amまで5時間撮影しました。2日間に渡り、14時間中9時間一緒に仕事をしました。



 3月27日(日)はSEIUNDOの引っ越しの日。それを10:00amまで待って貰い、ぎりぎりの撮影でした。

 撮影が終わると同時に、引っ越しが開始されました。



 私も家に帰ると、そのまま泥のように眠りました。そして、夜はささやかな焼肉パーティー。

 大変だけが充実を生むというこの真理。またささやかな幸せがあれば満たされるというのもまた事実。

 このハードスケジュールにも関わらず、日曜日6:00pmに安田さんから仮画像が送られてきました。

 素晴らしい内容で全カット購入。納品が楽しみです。

 自分が一番頑張っていると思いたいのもまた真理。しかし、頑張っている人は、本当に沢山居るものです。

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株式会社一級建築士事務所アトリエm

プロフィール

株式会社一級建築士事務所アトリエm

夢は必ず実現する、してみせる。

一級建築士  守谷 昌紀 (モリタニ マサキ) 1970年 大阪市平野区生れ 1989年 私立高槻高校卒業 1994年 近畿大学理工学部建築学科卒業 1996年 設計事務所勤務後 アトリエmを設立 2015年 株式会...

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